積極的若手起用も5連敗&借金20でシーズン終了…新井さん、「苦しみ」「我慢」が言い訳と思われたら終わりですよ
「広島1-3ヤクルト」(4日、マツダスタジアム) 広島が今季最終戦に敗れ、59勝79敗5分の5位で25年シーズンを終えた。新井貴浩監督(48)が試合後、ファンの前でスピーチを行った。
情報源: 広島・新井監督が覚悟の誓い 最終戦スピーチで「来年以降も苦しみは続いていく」にファンどよめき、悲鳴交錯も「逃げることなく立ち向かっていく」に拍手
昨日はカープの今季最終戦。毎シーズンなるべくこの最終戦での監督のスピーチには注目してきたんだけど、忙しくて見ることができなかった。まぁその忙しさには仕事だけではなく、プライベートの用事も含まれてはいるんだけど、その中に「カープ」を入れていないのは、自分の心が少しずつカープから離れていっていることに気づかされる。残念ながら新井監督のスピーチもあとで聞くと大体予想していた通り。15秒間の沈黙もパフォーマンス的な薄っぺらさを感じてしまった。イケナイカープファンだよな。
9月・10月は6勝17敗借金11
9月に入ってからのカープの勝敗は6勝17敗。1カ月余りで借金が11個増えた。勝利は2割台だ。結局は借金20でシーズンを終えた。まぁすでに続投要請があったとはいえ、借金20は完全な「監督解任案件」にあたる。この監督が来季も指揮を執る。困ったもんだよな。
とにかく連敗が多い。TVをつけるとすでに負けている展開が多い。先制されると反発すら見せずに土俵を割る。新井カープの野球がつまらないといわれる典型だよな。選手も諦めてしまうのだろう。だから連敗が多い。今季は6連敗、5連敗、5連敗と1カ月余りでこれだけ連敗しているわけで、ゲームなんか見ない方が体にはいいだろう。今季空席が目立ったのもそういった影響が少なからずあるんだろうと。
昨季も9月10月の成績は7勝22敗。借金15作った。8月の時点でカープがCS進出の可能性99%と言われていたわけで、その1%の可能性を現実にしてしまう、まさに「新井マジック」だよな。
こういう「連敗癖」ね、これはベンチの野球が一番大きく影響しているように思う。一言で言えば「勝負弱い」。この辺は日ごろのユルさも大きく影響しているように思うし、「経験」や「成長」という言葉をなんとなく履き違えて解釈されているような気がしないでもない。言い訳に使われている風潮すら感じる。ちょっとこの体質を改善するのは容易ではないと思うねぇ。。
5連敗中の最高得点は2点
順位が確定してから新井監督は主力を続々とファームに落とし若手をどんどん1軍に上げた。まぁどんな若手が出てくるかと楽しみにしていたけど、これはという選手は一人もいなかった。結局、ずっとゲームに出ている佐々木や中村奨が目立っただけで、あとの選手は投手も含めて1軍の野球に圧倒されて何もできない印象を残した。この5連敗中の得点は試合当たり1.2点。残念ながら期待できそうな若手すら見当たらない。困ったもんだよな。
金曜日、雨の中で登板した斉藤も個人的には「進歩していない」と感じてしまった。時折、いい球は投げる。それは1軍打者でも打てない。でもいい球の何倍もの確率で甘い球や狙ったところに投げられていない。これじゃ、1軍で使えないし2軍でも炎上する投球をしてしまうだろう。アウトカウントを間違えてベンチに戻ろうとしたり、雨の影響からか少しイラついているようにも見えた。まぁそのイラつきは自分に対してのものかもしれないけど、ちょっと残念な姿だったねぇ。まぁこれは斉藤に限らず、野手も投手もせっかくのチャンスを活かせないまま終わってしまった。こちらについてもがっかりだよな。
新井監督も未来のビジョンが見えてこないのかも
新井監督のスピーチの中で「来年以降も苦しみは続いていく」というフレーズに球場内がどよめいた。まぁ来季もこんな野球を見せられたらファンはたまったもんじゃないよな(笑)。その反応を見てかどうかはわからんけど、「逃げることなく立ち向かっていく」とフォローし、球場は拍手に包まれたけど、このスピーチから新井監督が来季以降どういうビジョンを持ってチームを作っていくのか??まだ見えていないというか感触を得られていない。そんな風にアタクシには聞こえた。まぁ人それぞれとらえ方は色々あっていいとは思うけど、「自信のなさ」を吐露したようにも聞こえたんだよな。
それはチャンスをもらったのに誰も出てこなかった若手に対しての不満と不安からでたのか??ズタボロになった投手陣の立て直しに対し途方に暮れているのかもしれない。そして何度も見せた「連敗癖」に対しての対処法が全く見えてこないのか?新井監督の中で様々な「不安」が頭の中を駆け巡っているように見える。色々な面でかなりの「刷新」をしないとこの無限地獄から抜け出す難しさを感じているのかもしれない。
仮にこの9月も「勝つ」ということを追求していたら、ファームで調子がいい田中広輔の1軍もあったのだろう。しかし、広輔に声をかけなかったのはその先に「チームの若返り」があったからだろう。それを否定することはできない。このラスト5試合で若手の台頭を観たかったというのはあっただろうし、そこに若手が答えを出せなかったことで一気に不安を感じたのかもしれない。まぁ監督だから、そういうことを表に出してしまうこと自体、どうなのかとは思うけどな。
監督が変わらないならチームを変えないと
その辺の不安を解消するためには球団の協力は欠かせない。今季広輔や松山を戦力外にしたのはその辺の表れだろう。まぁ何度も言うけど、遅すぎるくらいだ。その他にも昔ならもう1,2年様子を見ていた選手も戦力外通告。ただ、個人的にはもう2,3人いるんじゃないかとは思っている。少し中途半端な気がしている。
助っ人陣もファビアンとモンテロは残留、ハーンは微妙とのこと。若手が伸び悩んでいるのであれば、特に投手は助っ人での補強は絶対に必要だろうねぇ。
シーズンの日程が終わり、明日あたりコーチ人事なんかも動き出すかもしれん。高橋建、横山両2軍投手コーチが退団。1,2軍のシャッフルがなくなったけど、ここも中途半端。チームの体質を変えるにはもっともっと新しい血は必要だろう。特に「勝てる野球」を期待させる人事を球団はやってほしいものだよな。まぁあまり期待はしていないけど、お手並み拝見だよな。
新井監督は敗戦を重ねたり、選手がミスをしたりしたときに必ずと言っていいほど、「苦しみ」や「成長」「我慢」といったフレーズを使う。個人的には大事なことだと認識している。でもそのフレーズはいつまでも使えるものではないと思う。「苦しみ」や「我慢」を重ねても「成長」しない選手は必ずいる。そういった選手に対しては球団や監督が引導を渡さなきゃいかん。そのタイミングを誤ると周囲にも大きな影響を与えてしまう。これを続けると本当にチームがバラバラになってしまう。これは野球だけではなく組織も一緒。
選手だけではなくチームが成長しない可能性もかなりあるだろう。じゃ、そんなチームに誰が引導を渡すのか??それは「ファン」だよな。この新井監督の「苦しみ」や「我慢」にファンがどれだけ付き合ってくれるのか??アタクシは新井カープに残された時間はそれほど長くはないと思っている。「5年が既定路線」と言われているけど、来季はここ2年の無様な負け方を忘れさせるようなシーズンにしないとファンはそっぽ向くだろう。どの球場も満員なのに広島だけ閑古鳥が鳴くような光景になれば、プロ野球から退場させられることだってあるかもしれない。広島からカープがなくなってしまうことだってあるかもしれない。その辺は松田オーナーを筆頭に球団は「あり得ない」と思っているかもしれないけど、ファンから支持されない球団はプロスポーツを運営する資格はないだろう。その辺、よーく考えてオフの補強や人事をやってほしいものだよな。


