情報源:ニッカンスポーツコム 【広島】新井監督 毎回安打16安打8得点の打線を称賛「何から言っていいのか」/一問一答
<ヤクルト2-8広島>◇18日◇神宮
広島打線がつながり、16安打8得点で大勝した。1回に坂倉の8号3ランで先制。3回に小園の2号ソロで加点し、4回は下位打線の連続長打から2点を奪った。その後も攻撃の手を緩めず、9回まで毎回安打を記録した。先発九里は6回1失点で6勝目。1ゲーム差をつけた2位巨人と週明け20日から3連戦を戦う。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。
昨日は神宮生観戦。東京の小中学生が無料のキャンペーンがあってね、これを利用して毎年子供たちを連れて観戦しているんだけどいつも外野スタンドが取れなくて内野観戦だった。今季は子供たちにスクワット応援を経験させようと今年は早めに予定を決めてレフトスタンド席をゲット。アタクシ個人も神宮の外野席はかなり久しぶり。上の息子が大学生の時だからもう5,6年ぶりくらいかねぇ??座った席は13列目。昔でいえば外野指定席だけどここは座席が狭くてね、神宮の外野席は上へ行くほど椅子の間隔が広くなるんでそっちの方がよかったかなぁと。カープ打線が好調で初回から宮島さんの大合唱。子供たちも一緒に歌ってくれた。スクワット応援は下の小学生の坊主はやっていたけど中1のお姉ちゃんはちょっと恥ずかしいのか断固拒否(笑)。年頃かねぇ?(笑)。そうした窮屈さと昨夜はとにかく蒸し暑くてね、子供たちが熱中症気味になったので5回の花火をみて撤収。信濃町駅へ向かう途中もカープファンの大歓声が聞こえてきた。カープとしては首位攻防戦に向けて非常にいい戦い方ができたよな。
坂倉フルスイングで逆方向の一発!!
ヤクルト先発は石川。立ち上がりが上手くいけば術中にはまる投球をされる。今季もマツダで好投されている。決して楽な相手ではないよな。初回、ポポンと2死を取られた後に小園に死球。続く末包がツーベースで2死2,3塁の場面。ここで坂倉がアタクシたちの待つレフトスタンドに豪快に叩き込んだ。先制3ラン。カープとしては比重に珍しい先制点の取り方だよな。これで打線が乗ったというのは間違いなくあるだろうねぇ。
自宅に戻って映像で坂倉のHRを観たけど逆方向に「運ぶ」というよりは外の球を逆らわずもフルスイングといった感じでね、本来の坂倉の打撃が完全に戻った印象を受けたねぇ。シーズン前半は打撃不振だったけど、ここに来て調子を上げてきた。優勝争いしている中での打撃好調だからな、チームを乗せる意味でも坂倉の打撃復活は本当に心強い。これからもガンガンやってほしいよな。
大量点の援護で九里が6勝目
前回登板では早々にマウンドを降りた九里。同じ失敗は許されないと緊張のマウンドだったように思う。この日は真っすぐを適度に織り交ぜながらヤクルト打線を翻弄した。ただ2回に村神様に一発を打たれて2点差。ちょっとイヤな予感がしたけど、その直後に小園が一発で再び3点リード。4回に再び村神様を迎えていい当たりを飛ばされた。しかしこの勝負は九里の球威が勝ってフェンス前で失速の中飛。これで乗った感じになったよな。大量点を背景にすれば経験豊富な九里はスイスイと6回を4安打1失点。これで乗ってくれると心強いよな。
石原3打席連続2塁打&九里3打席連続犠打成功
小園と坂倉に一発。末包も猛打賞とこれだけ中軸が打てば点は入る。この日のカープ打線は中軸だけではなく下位打線も非常にいい当たりを飛ばしてくれた。7番に入った矢野は3ベース。外野から見る矢野のベースランニングね、凄いよな。
そして石原は3打席連続の2ベース。外野から見ていても石原の打撃には思い切りの良さが伝わってくる。打球も右に左にと素晴らしかったよな。こういう思い切りのいい打撃というのは今後負けられないゲームや短期決戦で思いがけない結果に導てくれたりするもの。石原の打撃にはこれからも期待しかないよな。
そしてこの石原の3本の2塁打の直後に9番の九里がしっかり送りバントを3つ成功させてくれた。これも非常に大きかったように思うねぇ。打撃のいいカープ先発陣の中で九里の打率は相変わらず.000だけど、こうやってしっかり仕事をこなしてくれれば打率なんて関係ないし、自身に白星をつけるうえでも大事だよな。いい仕事をしてくれたと思うねぇ。
連敗しないカープ
今季のカープの戦いぶりをみていると特筆したいのは「連敗をしない」ということ。これがあるからカード勝ち越しを続けられているんだと思う。それと初戦をしっかり取るという野球もできる。強いチームといっていいだろうねぇ。
このヤクルトとのカードは初戦が雨で流れて2連戦。土曜日のゲームはカープ打線がからっきし打てない高橋奎が先発。案の定好投されて初戦を落とした。そして昨日のヤクルト先発はベテランの石川。前にも書いたけど石川攻略は立ち上がり。ここで点を取れると追加点も取りやすい投手。高橋奎に比べれば数段組みしやすい相手だろう。そしてカープはこの石川を見事に攻略してこのカードを1勝1敗で終えた。
この結果、何気なく見えるんだけど、Bクラスにあえいでいたころのカープは今回のように初戦に高橋奎に好投されるとズルズルと2戦目以降も引きずって連敗していた。うまく切り替えができていなかった。新井カープ2年目になってこの辺が本当に改善されたというか切り替えが上手になったよな。
もう、高橋奎は打てん。だから2戦目を全力に取りに行こう。誰かが言うのではなく、チーム全体が仮に完封負けをしてもそういったムードになり、切り替えられる。シーズン前半打てないゲームが続いたのにも関わらず白星を重ねてきた戦いから自信が芽生えてきたのだろう。こうなるとチームは強くなる。今、新井カープはまさにそういった成長の過程をファンに見せてくれている。個人的には今季のカープの方が3連覇時代よりもワクワクしてみているし、仮に優勝となったら喜びの味も一味字がってくると思う。新井監督がシーズン前の評論家の予想に今季も反論して見せた。「おかしい」と(笑)。最初は選手を奮い立たせる意味合いが濃かった思うけど、今は選手たちも「その気に」なっている。その気持ちがあふれ出したようなゲームだったよな。
再び巨人・阪神6連戦
さて、今週は再び東京ドームで巨人と3連戦、地元に戻って阪神と3連戦だ。巨人は前カードDeNAに連勝しての3戦目おっかねぇオースティンにサヨナラホームランを食らって3タテとはならなかった。ゲーム差はなしから1に再び広がった。上にいるカープからすれば「連敗しなければ大丈夫」という戦い方を続ければやがて残りゲームが少なくなり、2位以下のチームの方に焦りが出てくる。カープとしてはこのヤクルトとの3連戦は1勝1敗で全然OKという結果になった。
その巨人と3連戦に初戦が森下、2戦目に床田、3戦目は前回登板で巨人を完封したアドゥワ。1勝2敗だって首位をキープできるわけで、初戦をしっかり戦って一つ勝っておけば案外3タテはあるかもしれん。まぁ3タテするとマジック点灯らしいけど、優勝するのなら必ずマジックはいつか灯る。慌てる必要はないよな。逆に森下で負けて床田でも…となると巨人が乗ってくる可能性がある。本当に初戦に全力を注いで勝ち切ってほしいよな。
続く阪神だけど、先発陣が苦しくなってきている。村上頌もファームへ。大竹も打ち込まれていた。伊藤将も中継ぎで苦しい投球を見せている。昨季の先発陣が今季は苦しい状況だよな。まぁそれでも前回カープ戦で好投した高橋遥あたりは間違いなく出てくるだろう。ひと頃よかった打線も低迷している。十分組み合って互角以上には戦えそうだよな。
直前の9連戦はカープも巨人も5勝3敗1分。なので巨人が頑張ってもなかなか追いつき追い越せないでいる。この6連戦も欲張ることはない。3勝3敗で抜ければOK。そんな感じで肩の力を抜いて平常心で戦えるといいよな。
とうとう残りゲームも40試合を切った。9月には連戦も待っているだろう。ただ今季の新井カープには不安要素は全くないといっていいだろう。若いチームだけど、非常に切り替えがうまく、力を入れるところ抜くところ、そして勝負どころがわかっているチームになってきているように思う。新井監督は首位攻防戦に向けて選手が「ギラついている」と。この辺からもカープナインが試合をするたびに「もっと勝ちたい」という気持ちで一つになっていのだろう。これからもカープから目が離せないよな。
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