情報源:ニッカンスポーツコム 【データ】広島、最短で27日にマジック26点灯 条件は25、27日に広島○○で、巨人●●
<広島2-1阪神>◇24日◇マツダスタジアム首位広島が3位阪神との接戦を制した。大瀬良大地投手(33)が6回途中1失点で5勝目を挙げた。
▼広島は最短で27日にマジック26が点灯する。条件は25、27日に広島○○で、巨人●●。巨人が28日以降の残り27試合に全勝しても、最終成績は86勝51敗6分けで勝率6割2分8厘。広島は巨人との残り6試合に全敗しても、他球団との26試合に全勝すれば87勝51敗5分けで6割3分となり、巨人を上回るため。
このカード初戦はカープ先発の玉村が阪神のクリーンアップの餌食になった。6回を3失点だから先発としては合格なんだけど、阪神の中軸に長打を浴びての失点だから「打たれた」印象が非常に強く残った。この3連戦を前に阪神の森下やサトテルが非常に当たっていてこれまでの3連戦とは全く違ったムードを感じたし、初戦はその圧に屈した感じになった。そして2戦目。森下には結構打たれたけど、4番サトテルを完全に封じ込めた。この日マスクの曾澤のリードが光ったなぁと。今日はこの辺に触れておこう。
インコースを投げ切れなかった玉村 要求できなかった石原
まずは初戦の対サトテルの配球を振り返ってみよう。初回、2死から森下に3ベース。2死3塁でサトテルを迎えた。森下の3ベースに動揺したのかカープバッテリーは初球を「なんとなく」入ってしまったように見えた。真ん中の真っすぐはフェン直の3ベース。まぁHRにならんでよかったよな。
2打席目はやはり厳しいところへと初球インハイを石原が要求。これが死球となってしまった。この影響からか、石原もサトテルに対してインコースを要求できなくなった。まぁ1試合で2度当てればモメるからな(笑)。
3打席目にこれまたサトテルにタイムリーを浴びる。前の打席の死球と一発警戒からか外一辺倒の配球になり、フルカウントからの勝負球が甘くなった格好になった。4打席目は投手はコルニエルに代わっていた。外高めに2球投じた後の3球目のインコースのカットボールでタイミングを外して右飛に打ち取った。
こうしてみるとサトテルを崩すには内外角の投げ分け、高低をうまく使い分けていかないと好調時は手が付けられないし、それが長打になる可能性が非常に高い。石原もなかなか難しさを感じたかもしれんねぇ。それと前の打者の森下が好調でサトテルを迎えるときにはどうしても走者を置く形になる。この辺も難しくさせていたのだろうねぇ。
曾澤のケンカリード!?インコースを徹底的に攻める
そして昨日のゲーム。スタメンマスクは曾澤だ。今季をみると「さすが」という配球をやってくる。この日のゲームは森下には打たれていたけど、サトテルを完全に封じ込めた。
第1打席は徹底したインコース攻め。投手がコントロールもいい大瀬良だからその特徴を最大限に発揮してサトテルに相対した。見事だなぁと思ったのは最初の3球。初球はアウトローいっぱいか!?といったカットボール。2球目はその対角線、インハイにこれまたカットボール。ボール球だったけどサトテルが手を出してファール。3球目、今度はインローに真っすぐでボール。この3球すべて四角のどこかを狙って投げさせた。個人的にはこれでサトテルのストライクゾーンが少し狂ったように見えた。その後は徹底したインコース攻めでサトテルの足を動かし打席をさせなかった。最後はサトテルが我慢できずにインハイのボール球を振りどん詰まりの三飛に抑えた。この第1打席ね、徹底したインコース攻めでかなりサトテルを狂わしたように見えた。曾澤のケンカリードさく裂といったところだろう。
2打席目。1死1塁からの初球のカットボールで併殺に仕留めた。1打席目の徹底したインコース攻めが効いたのか外の甘い球を慌てて振った形になった。
3打席目。投手はピンチを迎えた森浦。前打者の森下にタイムリーを打たれてなおもピンチの状況だ。本来であれば長打警戒で低め、低めといくところを2球続けて外角高めを要求。2球目を打って左飛に打ち取りピンチを切り抜けた。この辺は曾澤がサトテルのウィークポイントというかね、このコースに投げ切れば打球が飛ばないという確信を持って要求したように見えた。ここでも第1打席のインコース攻めが効いているように見えたねぇ。
そして4打席目。投手はハーン。ここもピンチの2死3塁の場面。2打席、3打席目は外を印象付けられたサトテルに対して今度はインコースの真っすぐにバシバシとハーンの剛速球が決まる。最後はボール球だったけど空振りの三振に仕留めた。見事な配球だったように思うねぇ。
森下、サトテル、大山と続く阪神のクリーンアップは脅威。その真ん中にいるサトテルをカープバッテリーが見事に攻略し、打線を分断することができた。ここは非常に大きかったよな。
調子のいい打者というのは打ち取るのに手を焼くのは間違いないんだけど、曾澤はしっかりサトテルを観察できていたし、曾澤が気づいたウィークポイントにカープ投手陣もしっかり投げ切れた。そしてまんまを1点差を逃げ切った。見事だったよな。
この勝ちはとてつもなく大きい
このゲームは両チームとも攻撃でミスが目立った。阪神はもらったチャンスをバントできずにつぶしたし、カープも走塁面でもったいないプレーがあった。お互いにそういった面がありながらも両チームらしい投手力でカバーし接戦となった。場合によっては阪神のワンサイドという展開も十分に考えられたし、カープはもっと楽に逃げ切れたかもしれん。そういうゲームを弱かった時代はことごとく落としてきたカープだけど、新井カープはこういったゲームをしっかりものにできる。素晴らしいよな。
これで巨人⇒阪神と続く6連戦も負け越しがなくなった。阪神はカープとの差を再び5と引き離された。今日のゲームで阪神が勝たないと脱落の色が濃くなる。
カープはカープでこの1勝というのは優勝をグイっと大きく引き寄せたといっていいだろう。巨人も勝ったけどゲーム差が縮まらない。前日はカープが負けたけど巨人も付き合ってくれた。なかなかゲーム差が変わらない焦りも徐々に大きくなってくるだろう。
大竹に引導を渡せるか!?
先発ローテを考えても大瀬良が投げるゲームで1勝できたのは大きい。このカード、3連敗だけは絶対にダメだけど、初戦が玉村、3戦目は本当なら九里だけど、勝負の9月に向けてリフレッシュも兼ねて抹消。森翔平がスタンバイしている。仮に大瀬良で落とすと森翔平にもプレッシャーがかかるだろうし、カープナインにも同じことが言えるだろう。
しかし大瀬良は阪神打線を前半抑えてゲームを作ったし、6回はこれまで大量点を取られているイニングでピンチを迎えて新井監督がスパッと投手を代えた。そのあとのリリーフ陣も大瀬良に勝利をという御旗のもと一丸となって1点差を守り切った。この大瀬良に白星がついたというのも9月戦線で非常に大きな意味を持つだろうねぇ。
対する阪神の先発は大竹。前回の対戦でようやく土をつけることができた。今回はそれがまぐれでなかったことを証明しなきゃならん(笑)。仮に今日も大竹を攻略できれば、9月はカープ戦を避けてくる可能性は高くなる。仮にCSで対戦する場合も避けてくるのではないだろうか??そういう意味でもここで大竹を打っておけば今後の阪神の戦略も変わってくるだろうねぇ。だからしっかり大竹を叩いてほしいし、森翔平にも2勝目がつけばますます勢いもつくだろう。今日のゲームは見ることができないけど、カープファン同志の皆様、応援よろしくお願いしますな。
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