情報源:デイリースポーツオンライン 歴史的失速の広島 3連敗でついに貯金0 自力CS消滅 9月1日の貯金14→0 球団ワースト月間19敗も現実味
「広島1-3ヤクルト」(25日、マツダスタジアム)広島が今月4度目の3連敗で貯金がついに0になった。9月1日時点で今季最大となる貯金14を積み上げて首位に位置づけていたが、まさかの大失速。同月は4勝17敗となり、球団ワーストの月間19敗も現実的な数字となってきた。
試合は2度の満塁機を逸するなど拙攻が続いた。先発・九里は初回にオスナに先制打を浴びて失点するも5回3安打1失点でまとめた。しかし打線からの援護がなく、自己ワーストとなる10敗目となった。
得意のはずであったマツダでのヤクルト戦も10安打1得点で敗れた。とうとう貯金もなくなり自力CSもなくなった。1か月前、この状態を誰が予想できただろうか?月間の負け数の球団記録は19だそうでそれに並びそうな勢いで負けているよな。最後のCSの望みをかけた地元5連戦もこれまでとは変わらず重たいスタートになったよな。
九里が初回失点で早くも「負けパターン」
カープ先発は九里。前回登板ではチームに白星をもたらしたけど、今回は初回いきなりの失点。負けが重なっている今のカープにとっては非常に重たい先制点になってしまったよな。
1死からヒットと村上に四球、そしてオスナにタイムリーといとも簡単に土俵を割ってしまった感じだよな。
まぁ9月に入ってからのカープは四球がらみの失点が目立ってきた。これまでリーグトップの防御率を誇ってきたわけだけど、やはり勝負できていないというか、打たれるのが怖くなって投げ切れていないといった感じだよな。この辺は巨人戦で栗林が見せた4四死球から9失点というのをまだ引きずっているように見える。2死2塁から村上に四球を与えたんだけど、確かにインコース攻めというのは村上攻略としては有効だと思うけど、真っすぐが投げ切れていなかったように見えた。安仁屋さんじゃないけど、勝負球、インコースでズバッという感じではなく多彩な変化球で打ち取ろうと意図が非常に強かったように見えた。最後のカットボールもきわどかったけど「見切られた」印象が残ったよな。続くオスナにもインコースのシュートを打たれたけど、恐らく勝負球ではなくファールを打たせる意図があったんだと思う。それがゾーンに入ってきて打たれた。アタクシは九里という投手は好きなんだけど、その理由は「投げ切る」投球ができること。多彩な変化球を投げ切る、勝負球の真っすぐを投げ切る、そして雄たけび。これが好きなんだけど精彩を欠いていたよな。
連敗が続くカープにとって先取点を奪われた場合、そのまま負けにつながっていくのが今季の特徴なだけに、初回から「負けパターン」を作ってしまった。他球団のファンから見たら初回の1点なんてどうってことないだろう。けど、カープには本当に重たい1点。厳しい展開だったよな。
末包満塁機に見逃し三振
カープ打線はヤクルト先発・高橋奎を全く手なかったわけではなかった。チャンスも作れたし、結局は「あと1本が…」という攻撃だった。まぁこの辺は今に始まったことではなくて、3連覇後ずっと課題になっているところだよな。
まずは2回に満塁のチャンスを作るも打順のめぐりが悪く九里が三振で無得点。まぁこの辺から高橋奎はエンジンがかかってきた感じだったよな。
ポイントは6回だ。秋山・矢野の連打で無死1,3塁のチャンス。まぁ「普通」なら点が入るチャンスだろう。しかし続く野間がレフトフライ。浅めだったのとまだ「無死」ということで秋山は本塁突入を自重した形になった。まぁ、これは正解だろう。
続く小園が死球で満塁だ。カープの投手ならこの「死球」で崩れただろう(笑)。高橋奎もここで失点すれば勝ち投手の権利が消える。踏ん張りどころだよな。しかし大事な場面で固まったのはカープ打線だった。坂倉が2-2から真っすぐに押されて遊飛。この辺はカープ先発の九里とは勝負所での真っすぐの使い方に明暗があったように見えたねぇ。
続く末包は1-2からのチェンジアップを呆然と見送り三振。真っすぐに張っていたとは言え、バットは出して欲しかったよな。この辺からもカープ打線の硬さがうかがえる。必死でやっているんだろうけど、どこか恐る恐る野球をやっている。まぁ悪しき伝統だよな。
ヤクルトにとってはピンチの後にチャンスあり。7回からマウンドに上がった森浦から連打と犠飛で2点を追加。まぁこれで勝負あった感じだよな。
また新たな「負の遺産」が
この敗戦でとうとう貯金がなくなった。9月に入るってから最大14の貯金があった。開幕して交流戦でも勝ち越しを決め、コツコツと積み上げてきた貯金が1か月も経たずに0になった。まぁ歴史的大失速と言われるのは仕方ないくらい「あり得ない」ことだからねぇ。開幕から5か月経って首位だったチームがこれだけ負けが込むわけだから本当に信じられない「珍事」だろう。恥ずかしいよな。
まぁカープはこれまでも「あり得ない」ような負け方をする経験は沢山ある。でもそれはカープだけではなく他球団だって色々あっただろう。カープと他球団の違いはその失態を引きずるか否かのように思う。この経験をしたことで仮に将来カープが貯金20くらいで突っ走っても9月にまた失速を繰り返す用が気がしている。
わかりやすいのが交流戦でカープはずっと交流戦となると大失速してきた。新井監督になってやっとその辺を吹っ切った感じはするけど、ここに来て新たな「負の遺産」を作ってしまったように思う。
ただ、この9月の大失速が「負の遺産」として確定したわけではない。まぁこのまま連敗を重ねて球団記録を塗り替え、Bクラスでフィニッシュすれば確定だけど、ここで踏ん張ってなんとかCSの切符を手に入れれば「なんとか踏ん張った」でシーズンを終えられるだろう。リセットしてCSファイナルでも出ればみんな吹っ飛ぶだろう。まぁ今のカープにそれをやり通せるかは甚だ疑問だけどな、最後までしっかり戦ってほしいよな。
この日のマツダのスタンドには空席も目立った。本来なら優勝マジックが灯り、胴上げはいつか!?なんてなっていたはずだったろう。広島市内のホテルも満室になっていただろうしな、9月に入っての大失速でそれもみんな消えちまった。みんながっかりだろう。せめてCSと期待はしていたけどチーム状態は上がってこない。残り8試合。何とかカープファンに笑顔を取り戻せるよう頑張ってほしいよな。
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