野球は「顔」で勝負が決まることもある

野球は「顔」で勝負が決まることもある

情報源: 福井が初回に先制点許す、ビシエドにタイムリー二塁打/カープ/デイリースポーツ online

 ナゴヤドームでの3連敗。アチヤイ政権時の時はね、よく見かけたフレーズ。久々ですなぁ。まぁローテ投手の岡田、九里で負けた時点で覚悟はしてましたからねぇ。個人的にはやっぱりねぇという感じですな。

 福井の好投というのが唯一の誤算で3タテを免れるってのがカープファンの淡い期待だったと思うけどな、残念ながら「福井」は「福井」だった。その時点でこういう結果になったのは結論から言えばこういうピッチャーを投げさせた監督の責任ということになる。まぁそろそろ「5番・安部」の起用にも疑問を持ち始めた同志も出てくる頃だと思うし、これを監督がどんな考えでこういう起用をしているのか?福井のような投手ではなく若手に期待のシフトを移すのか?ぼちぼち答えを出さんといけねぇ時期かなぁと思うわな。

 プロ野球ってのはね、時には「顔」にものを言わせて戦う試合もある。5番・安部ってのが相手チームからしてどんな印象をもたれているのか?考えてみて欲しいなぁと思うんだよな。

 たしかに安部は今シーズンいい数字は残しているよ。でもそれと「勝負」は別なのよ。例えば最多勝投手が出たチームが必ず優勝するのか?ホームランキングが出るチームが必ず優勝するのか?といえばそうじゃねぇよな。むしろそういったタイトルホルダーが下位のチームから出ることもある。

 低迷時のカープで黒田が最多勝、新井がホームランキング、嶋が首位打者とっても優勝には全く手が届かなかった。優勝どころかAクラスにも入れんかったよな。個人技が優秀なら短期決戦なら、一発勝負の戦いなら勝てるだろうけど、長丁場のペナントでは個人技だけでは絶対に優勝はできないんだよな。

 ポイントはその好調な打者をどこに置くのか?これはベンチのサジ加減で結果が大きく変わってくると思うんだよな。

 ベンチはどうして5番・安部を選択しているんか?皆さんはどうお考えでしょうか?

 アタクシはあくまでも安部には「つなぎの5番」を期待しているんじゃねぇかぁと。

 それは安部の後にブラッド、松山、ペーニャあたりを使っているよな。理想としてはタナキクマルで1点、誠也で追加点、安部がつないでブラッド、松山の長打で大量点。こういう青写真を描いているのかなぁと思う。

 もしこの仮説がベンチの思惑と一致していたとしよう。しかしそれが相手にとって「脅威」と感じているのかどうか?もしアタクシが相手の監督なら、相手の投手なら、さほど怖さは感じないと思うんだよな。それは残念ながら、そして申し訳ねぇけど安部はクリーンナップを打つ「顔」じゃないんだよな。

 あ、別に顔が悪いとか怖くないとかそういうことではなくて、いわゆる「実績」や「自信」が蓄積されてきて初めて相手が「脅威」と感じる。そういう選手が主軸を打ったりとなればそれは立派な5番の「顔」なんだけど、個人的には安部が相手からまだそういう評価をされていないんじゃないかと。それを簡単な言葉であらわすなら、それは「顔」ということなんだよな。

 相手から主軸の「顔」と見なされなければ、むしろ相手にとっては5番安部ってのはちっとも怖くない。相手がビビッてくれなければ、結果を出すしかない。じゃ、その結果ってのは何かと言えば、それはベンチが期待している役割をキチッとこなすこと。でも残念ながら、5番に起用された安部自身はそうではなくて「5番の仕事」、いわゆるランナーを返すってことが仕事というバッティングになってしまっているよな。個人的に心配なのはそれが原因で調子を崩してしまうこと。相手からすれば7番あたりにいる安部ってのが一番嫌だし、そこに座ってこそ成長著しい安部の「顔」が脅威になると思うんだよな。

 ジグザクにこだわるなら、今日の場合松山を5番の方が相手はイヤだと思うよな。プロ野球ってのはそういう「顔」で勝負することも多々ある。1年目のルーキーから22年生くらいまでは一緒になって野球するわけで、そらベテランや実績という「顔」がモノをいうことは沢山ある。去年のチャンピオンなんだからな、そういう役者は沢山いる。その役者をどう配役するかで、芝居や映画の印象がちがうのと同じようにね、5番安部でカープ打線の印象が相手にとってガラッと変わってしまう。5番安部は個人的には完全なミスキャストだと思うよ。

 「顔」で相手がビビるって話なんだけど、それを実演してくれたのが残念がら今日の先発・福井だよな。立ち上がりから明らかにボールとわかる球を続けてカウントを悪くする。そして置きにいったストライクを狙い打たれるパターンは相変わらずだよな。

 典型的なのが同点に追いついた直後のピッチング。失礼な言い方かも知れんけどルーキー京田と亀沢といった脇役を簡単に打ち取った後の大島ね。これはもうFAで残留した選手、いわば中日の「顔」の選手だよな。主役級だよな。とたんにボールが続いてツーボール。完全に中日の「顔」の一人を迎えたとたん、簡単にツーアウトを取ったことなど忘れたかのように別人の投手になる。相手をみて投げている間は福井も進歩はねぇよな。その後に置きにいった甘い球を長打される。次に出てくるビシエドにもメジャーでも実績のあるし、この間サヨナラホームランも打っている「顔」になす術無しって感じで簡単に点を許す。これじゃ仮に勝ち越してもまたやられる。投打の信頼関係が築けないってのが福井が伸び悩んでいる要因でもあると思うよな。

 引き離された5回はミスが連発したよな。とくにキャッチャーね。この辺の判断力や無理な送球だったりってのは、キャッチャーが福井の不安定さを一番感じていたから出たミスっていう側面はあると思うよな。もちろん会澤、もっと練習せぇ!って話なんだけど、どこかで同情しちゃう部分があるのも、やはり福井の不甲斐なさからの繋がりがあるようような気がするんだよな。こんな投球をみせられるなら、若手を試した方がよっぽどチームためになる。そう思われてしまったら、残念ながら福井の居場所がなくなっちまうよ。

 個人的には好投しているときの顔が好きなんだよ。5月人形の若武者のようなキリッとした顔がね、かっこいいのよ。華を感じるんだよ。まぁ三十路に近づいてきたけどさ、早く若武者のような凛々しい顔がマウンドで輝く日がもっと沢山来て欲しいよな。

 攻撃でももっと「顔」を使って欲しいなぁという場面があった。8回表の1点差まで追い上げた場面ね。満塁の場面での代打攻勢。まずは西川。アタクシはこの選択は間違えていないというか適任だと思った。小技の期待感もあるし、左で足もあるからゲッツーを喰らうリスクが低い。結果内野ゴロゲッツー崩れで1点差になった。そして次の代打は野間。

 別に野間が悪いとかって話じゃなくてね、やはり同点、逆転をするならここで「顔」を利かせる代打新井を起用して欲しかったのなぁと思うんだよな。たしかにアライさんは調子を落としているし、打てる確率は低いと思う。でも相手投手の三ツ間が代わってヒット、四球、内野ゴロ、それもいい当たりで失点しているわけで、精神的には追い詰められている感じの中で千両役者がでてきたとなれば、心拍数も相当あがるはずなんだよな。そうなれば四球選んでもさ、次は1番の当たっている広輔に回るしね、一気に逆点のムードも来そうな感じだっただけにちと、残念だったよな。

 日本シリーズでも大谷をネクストに居させてカープ投手陣の動揺を誘った栗山監督の采配も大谷という「顔」を試合に出すことなく、それでも有効に使っていたよな。プロ野球、「顔」で野球をやるのも立派な作戦。こういう発想を持って戦ってもいいと思うんだよな。

 まぁ最下位中日に3連敗。最下位のチームに3連敗なんて!って感じで発狂してしまう同志もいらっしゃるかもしれねぇけど、相手もプロだからね、勝ったり負けたりの中で連勝を重ねたり、直接対決で流れを掴んだりして初めて順位が上に来る。いまのカープの状態ではそれは今のタイミングじゃねぇからね、我慢しかねぇんだよな。折角、分がわるかったベイスターズに勝ち越しての3連敗は正直痛い。でもズルズルいっちまわないこと。去年の王者の名にかけて、ここで脱落なんてしないように、踏ん張って欲しいもんだよな。