新井監督3年目でカープは「成長」したのだろうか??ゴールのない「競争」で時間を浪費しているだけでは強くはならないよ
今こそ、目の色を変えろ! 広島新井貴浩監督(48)が後半戦逆襲へ、若手に「ポジション奪取指令」を出した。チームは球宴前最終カードとなったヤクルト3連戦に3連敗… – 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)
情報源: 【広島】新井監督が林晃汰ら若手勢にポジション奪取指令「ラストチャンスなんだと思うぐらい…」 – プロ野球写真ニュース : 日刊スポーツ
巷ではオールスターゲームでプロ野球ファンは盛り上がっているけど、アタクシはもう久しくオールスターゲームを見ていない。きっかけはもう相当前の話になるけど96年のオールスターゲームでの出来事がきっかけだったように記憶している。
セ・リーグの監督はノムさん、パ・リーグは仰木さん。お二人とも亡くなられたけど球界を代表する名将の対決としても注目を浴びていた。
その第2戦。パ・リーグリードで9回2死。ここで仰木監督はイチローをマウンドに送った。まぁオールスターというお祭りだから、ファンサービスの意味で最後の最後にイチローをマウンドに上げた。対するセ・リーグは巨人・松井が打席に向かう。大いに盛り上がった。しかし野村監督は松井に歩み寄り言葉を交わすと代打に高津(現ヤクルト監督)を送り、夢の対決は幻に終わった。
当然、両監督の「采配」については賛否両論あった。まぁ仰木監督派の人の方が多かったと記憶しているけど、アタクシは野村監督派だった。ファンを喜ばすことも大事だけど、ここで打ち取られた松井のプライドのことを野村監督は非常に気にしていたようだし、オールスターゲームは両リーグの真剣勝負の場と考えていた野村監督にとっては仰木監督の選手の気持ちを度外視した「ノリ」の采配を許せなかったのだろう。アタクシもオールスターゲームというお祭りとは言え、見たいのは「真剣勝負」だったし、選手たちのおふざけを見るのにものすごく抵抗がある。
23年のオールスターだったかな??九里がオリックス杉本にビーンボールを投じ、すわ乱闘と思いきやマウンド前での抱擁といったシーンがあった。二人で打ち合わせをしていたんだろうけど、あのシーンをネットで見せられた時にもふざけんなというを気持ちが大きかったし、昨日もソフトバンクのモイネロが本来の左投げではなく右で投げて抑えたというシーンをニュースで見たけど、なんかふざけてやってんなぁと。まぁ固いとか古いとか言われそうだけど、オールスターは選ばれた選手たちの真剣勝負の場というムードがなくなり、選手・ファンの交流の場みたいなムードになってからオールスターゲームは見なくなった。まぁあと、TVの実況もうるせぇってのもあるけどな(笑)。
ちょっと前置きが長くなった。このゲーム前のホームラン競争。阪神・サトテルと日ハム・清宮の対戦は見応えがあったようだねぇ。ホームラン競争といえば助っ人選手の独壇場の時代もあったけど、この日本人対決はハイレベルだったし、その一翼を担った日ハム・清宮の「成長」ね、素晴らしいなと。さすがパリーグ首位を走る日ハムの中軸と拍手を送りたいけど、この清宮の成長ね、この辺は新庄監督が就任してから急激に伸びてきたように思う。清宮だけではなく万波や田宮といった野手の活躍、投手も「完投」にこだわってどんどんいい投手が出てきているよな。就任時は「おちゃらけ」て見えて、主力の選手のFA離脱やコーチ人材の確保が難しかったりと大変だったけど、いいチームを作り上げてきた。カープ・新井監督よりは1年早い監督就任だけど、着実に強くなってきている日ハムを見ると羨ましいとさえ思うし、それじゃ新井カープはどうなの?と振り返るとどんどんカープが弱くなってきている。この差は一体何なのか??と考え込んでしまったよ。
競争させても選手を使うのは監督
日ハム・新庄監督がどうやってチームを強くしてきたのか??正直なところ、アタクシはファンではないので知らんし、知ったかぶりして書く気もない。ただ、就任時は若い選手をどんどん起用して選手たちを競わせていたのは理解しているし、清宮だって最初はあまり使われていなかったけど、体重を落として動きがシャープになってよくなってきた。選手一人一人に対してどうすれば使うのか??その辺の目的意識を植え付けるのは上手なのかなぁと。それとチームがどんどん強くなってきているのをヒシヒシと感じながら成長している自覚を選手・ベンチ・球団・ファンが共有しているように見える。佐々岡前監督が言っていた「一体感」ね、まさにそれを体現しているのが今季の日ハムなんだろうねぇ。
さて、そろそろカープの話をしよう。カープも歴代の監督が「競争」という言葉を口にしている。古くは浩二さんの時代から。
それでもその「競争」が実ったのは緒方監督時代の3連覇。それと野村謙二郎監督で初めてCSに出場したシーズン。このくらいだろう。残念ながら佐々岡監督、そして新井監督になって「競争の果実」は実っていないといっていいだろう。
「競争」させるのは決して悪いことではないし、選手たちのモチベーションを維持するうえでも大事な要素ではある。ただ、監督という立場上、いつまでも選手たちを走らせっぱなしでいいのかといえばそうではなく、どこかでゴールテープは準備しなければならないだろう。
じゃ、選手たちにとってのゴールテープって何かといえば、それは野手であれば「レギュラー」だろうし、代打の切り札的存在や左投手に強い、代走のスペシャリストや守備固めというポジションにつくのも一つのゴールテープではあるよな。投手であれば先発ローテ、勝ちパに入ることなのだろう。対左打者のワンポイントやビハインドでのロングリリーフなんかも重要な役割。そういったもの与える=監督が主戦力としてゲームで使う。それが選手にとって「競争」のゴールテープなんだろう。そういうピースが揃っていたのが3連覇時代だったよな。
競争をさせながらもどこ科のタイミングでポジションを決めていきチームを作っていく。これがアタクシは監督の大きな仕事の一つだと思う。とかく投手交代や打順、作戦面で監督は批判されやすいけど、それだけが監督の仕事ではないと思う。しっかり監督の采配通りに動ける選手にチャンスを上げて、その力を見抜き、抜擢していきながらチームを作り上げていくのも監督の仕事だろう。名将と言われる監督の多くはこの作業がしっかりできるから強いチームが作れるんだよな。
競争させながらも一人でも多くゴールテープを切る選手が多ければ多いほど、チームの完成度というのは高くなってくるし、強いチームが出来上がってくるんだろう。チーム作りというのはそういうものだと思う。
新井監督はどんなチームを作りたいのだろうか??
そんなロジックを新井カープに落とし込んでみるととどのつまりは「新井監督はどんなチームを作りたいのだろう」という疑問にぶち当たる。結果が伴わなくなってきているのも根本的にはこの部分がぼやけているし、色々なものが固まらないからなんだろうと思うのよ。
野手で言えば「日替わり打線」がその典型だろう。聞くところによると今季は88試合で71通りの打順を組んだらしい。この辺はベンチが試行錯誤しながらもチームを作り切れていない、競争の中でゴールテープを設置していないことによる結果のように思う。中国新聞では新井監督の主力打者への要求のハードルの高さだと指摘しているようだけど、もちろん監督の理想にかなう選手が揃えば、それに越したことはない。ないけど、そういった選手はポっと出てくるわけでもないし、球団も補強してくれないわけで、今いる選手の中からどんどん作り上げていかないと進まないよな。時には妥協して抜擢し我慢しながら使っていくことも必要だろう。浩二さんが新井監督の現役時代に接してきたように。
その典型だなぁと感じるのは小園の使い方。もちろん小園はカープの未来を期待されて入団してきたし、カープのショートは向こう10年15年安泰とまで言われていた。初球から振ってくる積極的な打撃は一貫しているし結果も出してくれている。今季も得点圏打率はリーグトップだし、チームの中心選手として首脳陣は扱ってもいいと思う。でもこの小園の起用法ついてもベンチは不安定だよな。
一つは矢野の存在。矢野は昨季、小園からショートのポジションを奪った。小園が押される形でサードへ。まぁこれはこれで一つの形として昨季は納得できた。しかし今季は矢野の打撃に関する成長が見受けられずスタメンから外れるゲームも出てきたし、小園がショートにつくゲームある。かと思えば菊池を休ませるためにセカンドに回したり、またまだサードで使ったりと正直言って小園の扱いが非常に「雑」に映る。毎日コロコロ守備位置変えられるだけでも大変なのにさらに「打て」と要求される。地に足をつけて野球やるのも難しいよな。まぁ結論から言えば矢野に打撃に対して新井監督が我慢できなくなり、そのとばっちりを小園が受けている。そんな構図なんだろうねぇ。
ファビアンの打順についてもそう。交流戦後半から2番に入って非常に機能していた。しかし4番に入れたモンテロや末包の調子が今一つ上がらないとみるやファビアンを4番に座らせた。そのファビアンが4番に入った途端打てなくなった。せっかく気持ちよく2番でやっていた選手を動かすというのは、結果論かもしれないけど悪手だなぁと思うわけ。
仮に小園を3番、ファビアン2番と固定するだけでも打線の形が見えてくる。7番菊池、8番矢野でいいじゃない。そうやってどんどん形を作って打線がある程度固定できれば、アタクシはそれなりのチームにはなると思う。何度も言うけどカープは本当にいい選手が多いんだからねぇ。こういった打順の組み方一つにしても新井監督がどういうチーム作りたいのかが見えて来ない。3年目でも見えてこない。そろそろ選手たちの間からも疑問に思う声が出てきてもおかしくないだろう。勝っていればまだしも、一度大きな連敗をすると歯止めがかからないってのは「勝ち方が定まっていない」からってのが一番大きいと思う。こうすれば、こういう展開になればオレたちは勝てる。それがないというか作れていないんだよな。
新井監督から感じる「焦り」…我慢も必要
7月に入ってからの新井監督の采配を見ると明らかに「焦り」を感じるシーンが多くなったように感じるカープファン同志は多いんじゃねぇかねぇ??最近だと坂倉の走塁について頭にきたのか「懲罰交代」を命じた。次のゲームでもスタメンを外れた。まぁ昔も緒方監督が野間の気の抜けた走塁に対してに鉄拳制裁なんてぇので話題になったし、それについても記事を書いたことがあるんだけど、
この辺ってのは監督と選手の関係性が大きいのでとやかく言うことではないけど、ちょっと今回の坂倉の件は、「そこまでいうこと!?」といった疑問の声が上がっているのも事実。この辺は少し新井監督もちょっと頭に血が上っているようにも見える。まぁ監督がカリっとくると藤井ヘッドがなだめてなんて流れが想像できそうだけど、藤井ヘッドもちょっとどうしていいかわからない。そんな印象もある。首脳陣全体がなんとなくドツボにはまっている印象だよな。そんな元気のないチームへ喝を入れる意味もあったのだろう。
新井監督が計算高い監督だとは思っていない。思っていないけど、新井監督の中でコイツは使っていきたいという選手はいるのだろう。それが坂倉であり、矢野であり、末包や小園なんだと思う。ここに助っ人を絡めて打線なんて簡単に組めそうだけど、個々に新井監督が納得するところまで来ていないのだろう。だから「使い切れていない」のだと思う。ならば別の選手と「競争」させよて奮起を促ううという心理になるから打線も毎日コロコロ変わる。アタクシはそういうことなんだろうなぁと思うのよ。
毎年、この繰り返し。でも1年目もこうした起用法で2位になった。昨季も8月まで首位だった。9月からの戦い方はよく覚えていないけど、スタミナ切れの側面もあったろうし、首位で勝負の9月に入って硬くなった側面もあるだろう。でもアタクシは、このシーズンの夏場あたりから1年半競争させてきた中でいったんその競争にピリオドを打ち、「これで戦っていく」というメッセージを含んだ起用法をしていけば、そのまま行けたように気がしないでもない。なんとなくフラフラした感じであれよあれよと脱落していった。この7月の戦い方も同じような展開だよな。残念ながらカープというチームが成長できていない。プロ野球チームとして成長できていない。これが3年目の新井カープの本当の姿なんだよな。むしろ劣化さえ見え始めている。困ったものだよな。
もう一度来季を見据えながら再スタート??
オールスター休み中、新井監督はどんなことを考えているだろう。もう明後日からリーグ戦は再開される。オールスター前のヤクルトとの3連戦は3連敗したけど、羽月や林がいい働きをしていた。その勢いをそのまま使っていくのも手だろう。仮にこの二人を使っていくなら羽月も林もこのチャンスは絶対に逃がさない気持ちを表に表してプレーして欲しいと思うし、結果もしっかり残して欲しい。新井監督の我慢も必要だよな。
打順のさらなる組み換えもあるかもしれない。個人的には末包を使わないのであれば秋山を使ってほしいと思っている。ここの所代打稼業だけど、秋山は4打席立ってなんぼの選手だと思うし、1番バッターが不確定であれば秋山でいいと思う。本当は中村奨が元気ならチャンスをつかんでほしかったけど、その奨成が使えないのなら今のカープの状態を考えると百戦錬磨の秋山が一番いいと思う。逆に末包を使うのであれば、腹をくくって4番に座らせる覚悟も首脳陣には必要なんじゃないかねぇ??まぁモンテロを4番にして林にレフト、ライトにファビアンでもいいけどな。
大盛も頑張っている。秋山をセンター・ライトは大盛でいいだろう。大盛も交流戦でチャンスをつかんだし、使わない手はない。ちょっと打てなくなるとベンチは野間を使ったりするけど、これからのカープを考えると秋山と大盛を組ませることは大盛のために非常にプラスになると思う。
いやいや本当にいい選手がカープに多いけど勝てないのは打線が固まっていないからに他ならないし、いつまでも競争という名の時間稼ぎをベンチがやっているから。こんなの昨季の大失速である程度、答えは出ていたと思うけど、その首脳陣が誰も責任を取らず今季もベンチに座っているわけで、どっかの国の少数与党と一緒でそこから発展するという展望すら浮かばないし、退陣論が盛り上がっちゃうのも無理はないよな。
このオールスター休みで何かが変わるか??一番変わらなきゃいかんのは新井監督なんだろうねぇ。頑張ってほしいよな。


