「広島2-2巨人」(3日、マツダスタジアム) 先発した広島の九里亜蓮投手が138球を投げ、9回8安打2失点で降板した。試合は2点を追う九回2死から菊池涼が値千金の同点10号2ランを放ち、九里の黒星は消えた。
情報源: 広島・九里、自身初の規定投球回到達 9回2失点、降板直後に同点弾出て黒星消える
祭日でデーゲーム。この状況は残念ながら野球観戦は全くできない。なのでゲームは全く見られなかったよ。
5連勝中のカープだからな、この勢いで巨人にガツンとお見舞いしたいところだったけどな、巨人先発、そして森下と新人王争いをしている戸郷の前に9回2死まで無失点に抑えられた。
カープ打線はこの戸郷を今季苦手にしている投手の一人。それでもね、連勝中の勢い、森下の新人王をアシストする上でもゲーム序盤で撃沈してほしかった。まぁそれができれば、今季はこの順位ではないはずだけどな。
両チームとも新人王を賭けた一戦
戸郷が新人王を取るのなら「完封」が必要だった?
ゲーム前から予告先発で戸郷が投げるのはわかっていた。どうしても新人王を取らせたい両チーム、このゲームのテーマは決まっていたように思う。
カープサイドは戸郷を早々に撃沈し、森下の新人王を強力アシストすること。ここで戸郷を打って印象を悪くすれば、森下の新人王にグッと近づくからねぇ。
巨人サイドは戸郷の一発逆転新人王を狙っていただろう。とは言ってもゲームの流れ次第といった感じだろう。中盤まで0に抑えれば「完封」、「完投」することで、森下にあって、戸郷になかった条件がクリアになる。0に抑えている間は戸郷を代えない、恐らく本人にも伝わっていたんじゃねぇかねぇ?
しかし「苦手投手」には手も足も出ないカープ打線
カープ低迷の原因としてやはり「苦手投手」が多すぎる。そんな印象を持っているんだよな。巨人の菅野は別格としても、今季出てきた戸郷を全く攻略できなかった。
阪神では秋山と西、中日は福谷、DeNAは今永、大貫、井納にもスイスイ投げさせてしまう。
こういう苦手投手が1チームに2人以上いるとなかなかカード勝ち越しというのは難しい。ペナントレースはカード勝ち越し、負け越しの積み重ねで順位が決まってくる。大事なことのように思う。
ゲーム当初は森下をアシストするぞ!と鼻息荒かっただろうけどな、イニングが進むにしたがって戸郷ペースになっていったように思う。
カープ打線はこういう苦手投手にはヘビににらまれたカエルのように動けなくなってしまう。どんどん塁に出たら揺さぶったり、仕掛けていったりね、そういうことができない。そしてやろうという選手がいない。いや、出来ない環境なのかもしれないねぇ。
失敗しない方法をご存じだろうか?意地悪な問題だけど、失敗しない方法は「何もしない」のが一番(笑)。ずるいよな。
失敗を責めるような職場だと、みんな何もやらなくなる。まぁ上司次第という部分もあるだろうねぇ。もちろん技術的な部分もあるだろうし、「自信」というものがなければ一歩踏み込めないのも理解はできる。でもね、だからいつも同じ相手に負けていいというわけにはいかないだろうに。何かをやらんとな。
セ・リーグとパ・リーグの違いってアタクシはここにもあると思う。打者は積極的にバットを振ってくるし、ランナーは走ってくる。ベースランニングはカープの選手は素晴らしいけど、こと盗塁に関してはあまりに消極的だし、申し訳ないけど下手クソだと思う。数こなさないと上手くもならんと思うけどな。
投手はどんどん真っすぐで勝負してくるし、本当に力と力のぶつかり合いを演じてくれる。でもセリーグはどちらかといえば、かわす野球に比重があるように思う。
話がどんどんそれていきそうだけど、セリーグで優勝するならパリーグのチームのような野球をすること。これが近道のような気がするねぇ。
苦手克服は受け身ではダメ。どんどん相手に襲い掛かっていくような、相手が受け身になるように攻めていくことも大事なことのように思うし、今季のカープはどうしても苦手相手に何もできなくなってしまう。課題だろうねぇ。
土壇場で最後の望みをぶった切った菊池の一発!
仕事後の買い物を終えてスマホを見るとすでに9回裏の攻撃に入る場面だった。「ちょっと厳しいか」と正直思った。
ついてに言うとスマホのバッテリーも残り少なくなってきた。電池量は6%。こちらもゲーム終了まで確認できるかどうか、「ちょっと厳しいか」とこちらもそんな感じだった。
2死1塁で打者は菊池。実はここでアタクシは胸騒ぎがした。「一発出るかも!?」
恐らくだけど、カープファンの方なら同じような胸騒ぎがあった同志も結構いると思う。
シュチエーションは巨人戦、マツダスタジアムといえば2016年の8月7日。6-7で迎えた9回裏。あの時は澤村が投げていたかと思う。菊池はここで澤村のインコース低めを救い上げ、レフトスタンドでぶち込む同点アーチを打った。いい時代だったよな(笑)。
菊池は一発放り込める力は十分ある。普段は小技中心だけど、100%打っていい場面では、大きいのを狙える。胸騒ぎの要因は間違いなくあの日の再現があるかも…!?という期待感からだったのだろう。ちなみにあの時はその後に新井さんがサヨナラツーベースを打って勝った。2塁ベース上でのガッツポーズは語り草になったよな。
あの場面、巨人・戸郷はとにかくランナーを貯めたくない。そんな思いだっただろう。1死から堂林がヒット、続く坂倉に繋がれるともしかしたら「交代」させられてしまうかもしれない。坂倉を迎えた時点で球数は130球を超えていた。
もし、ランナーが貯まったら、原監督は戸郷を代えただろうか?アタクシは勝負にこだわる原監督だから、戸郷の「完封」「完投」を捨てでも代えたように思うけどねぇ。
その坂倉を打ち取った。これでホッとしたのかもしれん。そして菊池の初球をライトスタンドに運ばれた。油断もあったかもしれん。そういえば4年前も澤村の初球だったよな。戸郷からしてみればあとアウト1つ。完封どころか白星も逃してしまった。悔しい1球だったよな。
しかし、戸郷は敵ながらあっぱれ。高卒2年目でここまで投げられる投手はそうはいない。来季も手ごわい存在になりそうだよな。
九里だって9回完投で自身初の規定投球回数をクリア!
同点弾は九里の頑張りも力に
さて、アタクシ「推しメン」の九里亜蓮。この日も先制は許してしまうも、9回を2失点で「完投」した。この頑張りも同点劇を生んだ下地になっただろうねぇ。
映像を見ていないけど、九里のマウンド姿にはだいたい想像がつく。ランナーを出しても踏ん張り、1点を失っても「次は絶対にやらない」という気迫のマウンド。まぁかなり私情が入った想像だけどな。
何度も書くけど、九里はDeNA戦で完封して何か「コツ」を掴んだように思う。あの完封を境に非常に安定感が増してきたよな。
やはりプロで活躍するにはこの「コツ」を掴むというのが分かれ目になるように思う。鳴り物入りで入団しても鳴かず飛ばずの選手は沢山いるよな。プロでプレーしながら、この「コツ」を掴んだ選手が生き残れる。大事なことだよな。
規定投球回数達成は先発として1流の証
あの完封以来、九里はゲームを作るようになったし、7回8回は当たり前のように投げるようになった。それにつれて投球イニング数もどんどん伸ばしていった。そして自身初の規定投球回数を達成した。立派だよな。
先発投手として、やはり規定投球回数をクリアするというのは1シーズンローテを守った「証」でもある。
昨今は投手も分業制が顕著になった。2019年のパリーグでは規定投球回数に達したのはたった6人しかいなかった。今季のセリーグでは昨日現在で7名、パリーグでは6名。この数は分業制や球数制限が厳しいメジャーよりも少ない。まぁ向こうは中4日で先発するってもあるけどな。
そういう意味では九里が規定投球回数をクリアしたというのは、先発投手として1流だよという証でもある。
今季は勝利の方程式が崩壊。九里を抑えにとアタクシと安仁屋さんは主張していたけどな、九里自身は先発にこだわりを持っている。そういう中でこれをクリアできたというのは本当に自信になるだろうだろうねぇ。
来期は同期の大瀬良と張り合ってね、ローテの柱として頑張ってもらいたいよな。
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