情報源:ニッカンスポーツコム 【広島】本塁打ゼロだったけど「打てる自信はあった」シャイナー、DeNA東の連勝記録止める1号
<DeNA0-3広島>◇17日◇横浜本塁打ゼロだった広島の助っ人ジェイク・シャイナー内野手(28)が、DeNA東の連勝記録を止めた。0-0の7回だ。無死二、三塁の好機が2死二、三塁となって迎えた打席。1ボールからの直球を捉えた打球は中堅方向へ伸び、そのままスタンド最前列に吸い込まれた。ダイヤモンドを1周すると、ベンチから飛び出したナインから手荒い祝福。チームメートも驚く初弾が、勝利に導いた。
接戦がカープの戦い方であることは間違いない。投手が踏ん張り打線が粘り強く点を取り逃げ切る。しかし7月に入ってから苦戦しているのは接戦は接戦でも先発が早々に失点してしまう展開。カープが先制すればこっちのもの。それが初回だろうが、8回だろうがこっちのもの。やはり打線が弱い、特にHRの期待が薄い打線の事を考えれば、たとえ「1点」でも先に取られるとそれが非常に重たく感じる。ファンがそう思うんだからベンチ、選手たちも少なからずそういったプレッシャーを感じながらプレーしていることだろう。最終的にはシャイナーの一発でDeNA・東から白星をもぎ取ったわけだけど、このイニングに今季のカープの問題点もそして優勝に向けてのヒントも色々ちりばめられていたように思う。その辺を整理しておこうかねぇ。
連打でチャンス到来!!
この回の先頭は上本。初回のチャンスで内野フライ。まぁこの3番上本というのはチャンスの場面となると正直迫力不足ではある。しかしこのイニングのように「先頭打者」としての上本は相手にしてみれば、この上なくイヤな打者だろう。
その上本が2球目のチェンジアップを叩いてレフト前。続く小園が東との相性の良さを生かしてライト戦に2ベース。非常にいい繋ぎができたよな。これで無死2,3塁という場面を作った。まぁ普通なら「1点は取れる」シュチュエーション。しかし今季のカープ打線はここからが「課題」だし「重たい」んだよな。
チーム方針??選手個人の判断??
この場面で打席には野間。勝負強い打撃を昨季あたりから見せてくれているよな。その後に打撃不振の菊池と続く。無死2,3塁だから外野フライでも点が入る。入るけど野間、菊池を走者が動けない形でアウトに取れれば東も切り抜けられる。ここで東が欲しいのは「三振」か浅いフライアウトだ。ゴロを打たせれば打球のコース次第では点が入ってしまうからねぇ。
カープサイドからすれば、この場面で「三振」は絶対にダメな結果。ただ、この場面は野間も菊池もその「三振」を怖がるような打撃に終始していたように見えた。野間は緩い変化球を外野へ運ぼうする打撃だったし、菊池の打球が力がなかった。二人とも外野へフライを打とうという打撃だった。問題はこういったチャンスでの打撃ね、「三振はダメ」というのがチーム方針なのか??それとも選手個々が自分の調子と相談しての「判断」なのか??この辺が非常に気になった場面ではあった。結果は両者とも浅い外野フライでさすがの上本も3塁ベースにくぎ付けとなった。絶好のチャンスが一気に「この回点が取れないと…」と雲行きがかなり怪しくなったよな。
ベンチがこうした場面で「三振は避けろ」という考え方なら、アタクシは思い切りベンチの責任だと思うし、ヘッドや打撃コーチ、何やってんだ!?だろう。ただ、新井カープが選手にそういった「縛り」を設けるというのはこれまでの新井監督のコメントを聞く限りではないといっていいと思う。と、なれば打席にいる選手の判断ということだろう。
もちろんアタクシも野球をかじったことがあるので打席の選手の気持ちもわかる。何とか外野フライでもという気持ちが打撃に表れていたよな。ただ、アタクシはそういった気持の表れが「カープ打線の弱さ」につながっているように思う。
このカードの初戦、DeNAはアドゥワから6点を取った。そのうち2点が犠飛だ。この場面、もちろん東とアドゥワでは投手としての力量は違うとは思うけど、DeNAの選手たちはしっかりスイングしていた。しっかり振りぬいた結果、打球が外野に飛んだ。決して外野フライ狙いの打撃ではなく、自分が打つという気持ちが表れたスイングをしていた。その結果が2本の犠飛を生んだ。アタクシはそう感じている。昨日の野間、菊池はハッキリ言って自分のスイングではなかった。もちろんスイングさせなかった東の力量もあるだろう。それでもアタクシはこの二人の「迫力不足」ね、これが打線の弱さを象徴しているように感じたねぇ。
DeNA打線はこの日、カープ投手陣の前に「完封」された。でもまた明日からはしっかり各打者は自分のスイングを貫くだろう。仮に何試合が打てないことが続いても小手先の打撃はしてこないだろう。いずれ調子は戻るからねぇ。この積み重ねがDeNA打線の迫力の源だと思う。誰も当てに行っていない。しっかりスイングしてくる。空振り、三振怖くない。カープの打者だってアタクシは劣っているとは思わない。ただ、上手く打とうという気持ちが強すぎるような気がするねぇ。
8番・森下のオーダーが生きた!?
野間、菊池が倒れて2死2,3塁。こうなると打順は下位だし、東も出口が見えてきた。打席には7番のシャイナーだ。ただ、この日新井監督は8番に曾澤ではなく、投手の森下を入れた。2死だし1塁は空いている。シャイナーとの勝負は避けて森下勝負という選択肢はあったよな。それでもベンチはシャイナーと勝負を選択。これが裏目に出てシャイナーに一発を浴び一気に3失点。東がマウンドでうなだれたシーンが印象的だった。歩かせた方がよかったかなぁ??そんなことも頭を過ったかもしれん。
さて、あの場面、仮にシャイナーを歩かせて満塁策を取った場合、新井監督は森下を打席に送っただろうか??
球数は6回に結構投げたので96球。森下の力量から考えればもう1イニング行けただろう。このイニングで何としてでも点をとなれば、代打策は当然だろう。点を取ってそのまま逃げ切れば森下にも白星が入る。DeNAベンチもそう読んでの決断だったろう。じゃ、カープの代打陣とシャイナーはどちらが打ち取りやすいか??の選択でシャイナー勝負となったのだろう。いずれにしてもこのゲームは8番に森下が入ったことでDeNAベンチの判断ミスを誘ったといっていいだろう。今後も8番森下、8番床田なんてぇのが増えてくるかもしれんねぇ。
シャイナー待望の一発!!これがあると相手はカープ打線を嫌がるはず
この場面にシャイナーが燃えた!…かどうかはわからんけど、豪快にバックスクリーン横に放り込んだ3ラン。0-0の行き詰る攻防戦に「3点」というのはあまりにも大きい。これがHRの魅力でもあり「怖さ」でもある。
あの場面、個人的にはシャイナー勝負で「大丈夫か??」と思っていた。なぜならシャイナーは前の打席でレフト線へいい打球のヒットを飛ばしていた。暴走気味の走塁で2塁でアウトになったけど、あれでシャイナーは「いい汗」かけたように見えた。だからこの打席はカープファン的には期待していたし、東の立場から見ると危険なような気がしていた。
このヒットは東のカットボールかな??インコースに入ってくる球をシャイナーが上手くさばいた。それが伏線だったかどうかはわからんけど、この打席では真っすぐを2球続けた。その2球目が甘くなりシャイナーがそれを確実に仕留めた。見事な一発だったよな。
この3点はDeNAにとっては非常に重くのしかかった。確かに打線は活発だけど、この日の森下の投球、そしてカープのリリーフ陣の事を考えると3イニングで3点、勝つのには4点が必要。もう「厳しい」というムードが一気に広がった感じになったよな。これがHRの力。コツコツ取られる展開なら継投策もできた。HRはそれができない。一気に決められる。この怖さがこれまでのカープ打線、特に末包を欠いてからはこの辺怖さは「皆無」だった。ここにシャイナーが下位打線でいいから定着すると相手投手相当なプレッシャーをかけられるよな。
やはり助っ人は1軍にいてなんぼ??
このシャイナーはレイノルズとともにマイナーでの成績を認められ、カープに入団した。昨季の助っ人デビッドソンは低打率ながらもHR19本。これをリリースして二人を獲得したということはわかりやすく言えば「こっちの方が打てる」と踏んだからだろう。しかしこの両助っ人は揃いも揃って開幕2戦目で故障リタイヤとなった。
レイノルズは手術をするということで契約解除。残念だったよな。そしてシャイナーは4月下旬には復帰するも、ずっと2軍暮らし。その2軍でも成績はパッとしなかった。新井監督曰く、「2軍からの推薦もなかった」と。
末包が離脱のあとやはり打線は苦しんだ。それを見て新井監督はシャイナー1軍昇格を決断。まぁこの決断がなければ、この一発は生まれていないわけで、新井監督のナイス判断ということだろう。
ただ、引っ掛かるのはわざわざ外国から呼び寄せた助っ人を2軍に塩漬けにしておくということね、アタクシは古い考えかもしれんけど、せっかく引っ張ってきた外国人選手を1軍で使わないというのはチームにも助っ人選手にとってもアタクシは「よくないこと」だと思う。まぁこの辺は近年の助っ人が外れまくっているというのが影響しているように思うねぇ。
個人的にはクロンを獲得したあたりから迷走しているように思う。おそらくエルドレッドが駐米スカウトになってからだろう。言っておくけどエルドレッドの選手を見る目がないとは言っていない。ただ、日本で成功し、愛されたエルドレッドと同じよう選手を作ろうという空気だったり、エルドレッドと比較したりといった空気は少なからずカープにはあるような気がしている。まじめで練習熱心な選手ばかり来るけど、なかなか結果が出せていないよな。クロンなんてコロナ前、正月3日には来日していて自主トレを積むほどまじめだったし、マクブルームやデビッドソンも非常にまじめな選手だった。
まじめな選手は初めて飛び込む日本の野球に1日でも早く溶け込もうと頑張る。だからいろいろな人のアドバイスや日本で成功できないタイプの話なんかを聞かされる。自分はそうならないようにと考え、工夫する。しかしそれが案外その選手の「いいところ」を消してしまっているのではないか??カープに限らず近年どのチームも助っ人外国人選手の活躍が目立たないし、活躍しているのは日本で実績がある選手が多いよな。日本野球にフィットするためにどうするか??が優先されてしまっていて、大事な選手の個性が消されているような気がしている。
日本を離れたデビッドソンは韓国球界で打ちまくっているそうな。かつてカープに在籍したペレラもそう。カープを出てみんな羽を伸ばしている(笑)。もちろん日韓、日台の投手のレベルの違いはあるかもしれんけど結構自由にやらせてもらっているんだろうなぁというのは感じるよな。
2軍で打てなきゃ1軍でも打てないという考え方はあるのかもしれん。まぁそれは若手であったり日本人選手ならそれもいいだろう。「育成」という考え方で。しかしわざわざアメリカから呼んできた選手を2軍で実績重ねてから1軍にというのは違うような気がしている。それで腐る選手は間違いなくいるだろうし、あまりにも日本人の物差しで考えすぎているようにも見える。もっと自由にその選手のポテンシャルを発揮できるような空気というかねぇ??確かに待遇面はカープは非常に行き届いていると聞くけど、本職の「野球」もね、考え方や接し方を変えていく必要があるんじゃないか??シャイナーの一発を見てね、そんなことを考えたりもしたのよ。やっぱり助っ人選手は1軍にいてなんぼ。ダメならそこで落とせばいいし、元気なら2軍じゃなくて1軍でどんどん使うこともアタクシは大事なことのように思うねぇ。
ホームランがコンスタントに出れば打線もつながる??
さて前回記事でも書いた石原の豪快なサヨナラHRでふん詰まりゲームに終止符!!巨人7連勝もピタリ1差のカープは不気味でしょ??けどここの所のカープの勝利にはHRが勝利打点となっている。このゲームもそう。これで3試合連続となる。こうやってコンスタントにHRで点が取れるようになると打線のプレッシャーもどんどんやわらいでつながり始めてくると期待したい。
もちろんシャイナーを1試合だけで判断するのは難しいけど、待望の1本が出たことで変わってくる可能性は大いにある。
投手だって開幕投手でありながらも初勝利まで時間がかかった九里が一つの勝利をきっかけに4連勝しているのをみると、やはり何か重しが取れた時ってのは結果が出始めるように思うし、シャイナーもそうあってほしいよな。これで末包が戻ってきたら結構それぞれの選手の特徴を生かせるオーダーが組めそう。勝負はまだ先。ここは何とか食い下がっていってほしいよな。
1日休んで明日から甲子園で前半最後の3連戦を阪神と闘う。阪神は首位巨人に負け越してなかなか調子が上がってこない。まぁ阪神は昨季もこの時期は少し停滞した。その間にカープが10連勝して首位に立ったけど、そこから立て直して優勝した実績がある。まだまだこれからだろう。そういう意味でも見どころが多いゲームになりそうだよな。カープはどうだろう??床田⇒大瀬良⇒九里で行くのかな??対する阪神はこれまで大竹をぶつけてきたけど、昨日投げて負け投手になっている。予想は村上、伊藤将、西といった感じになりそうだよな。いずれにしても点はそうは取れない展開になるし、甲子園の独特のムードの中でカープが自分たちの野球をやり通せるか??ここがポイントだろう。いずれにしても一つでも多く貯金をもってオールスターブレイクに入りたい。何とか勝ち越して欲しいよな。
コメント
こんにちは
シャイナーにはあまり期待していませんでしたが、まさかのホームランで勝ちに繋がる一打を打ちましたね
8番森下も奇策ではなくむしろ期待されてのものだと思いますし、横浜もウィーランドが投げる時は8番投手9番倉本をやっていましたから、セ・リーグならではと言ったところでしょうか
ファンの間では6番はおろか4番でもいいなんて言われていましたが、守備要員との交代なども考えたら2番起用も面白いかもしれません
かつての楽天の2番ペゲーロも打てる打者を2番にすると言うよりはペゲーロは腰痛持ちで守備交代の必要性から2番にしてたようですし、森下に代打を出す場合でも守備要因をそこに入れて2番でチャンス回ってきたら代打みたいな使い方もできますから
最近は投手のレベルが上がったからか外国人がなかなか働かない感じはありますが、かつてノムケンがエルドレッド獲得した際も三振でもいいから率よりはホームランみたいな感じでしたから当ててゲッツー量産するぐらいなら三振だらけでもいいような気もします
日本では三振すると評価低いですが、個人的には三振の方がゲッツーよりマシだと思っているので外国人だけじゃなくて日本人の選手でも当てるだけよりは打者有利なら思い切り行ってほしいなと思っています
三振は何も起きませんけど逆に言えばランナー動かすなどしない限りアウトカウントは1つしか増えませんから2死じゃなければ三振でもいいかなと思います