情報源:ニッカンスポーツコム 【広島】新井貴浩監督、リーグ戦も若手積極起用へ「これまで通り」交流戦はDHで二俣ら出場機会
広島新井貴浩監督(47)はセ球団との対戦でも若手を積極起用する方針を明かした。交流戦ではパ主催試合では指名打者制を敷かれたことから、二俣や宇草ら若手が多くの出場機会を与えられた。経験を積ませながら、10勝8敗と勝ち越した。「育てながら勝つ」を実践。21日からの中日3連戦からリーグ戦が再開するが「これまで通り、やっていきたい」と、今後もベテランと中堅に加え、若手の力も求める。
さて、今日からリーグ戦再開だ。鬼門と言われた交流戦も10勝8敗と勝ち越し、「乗り切った」というよりは「やり切った」と評価したい。5カード勝ち越し、貯金を2つ増やしてのフィニッシュ、そして交流戦期間中にセリーグの首位に立ったわけだからな、何よりもチームが自信をつけて交流戦を終えたのが一番の収穫だとアタクシは思うし、同じように感じているカープファン同志も多いことだろう。「ひょっとしたら優勝??」なんて声も聞こえてきている。新井監督筆頭に選手たちもまだそこまで考えてはいないだろうけど、交流戦でのカープの戦い方を見るとそれなりの感触をファンはつかんでいるのも確かだよな。今日からリーグ戦再開だし、カープが優勝しそうな理由と課題を簡単に書き留めておこう。
優勝しそうな理由その1「自分たちの野球が確立された」
この交流戦いろいろとデータを探ってみたんだけど、交流戦18試合のスコアを並べただけでも今季のカープの戦い方が見えてくる。まず完封勝ちが10勝中4試合ある。逆に完封負けが8敗中3試合。完封負け率3割7分5厘だ(笑)。交流戦の半分近くがどちらかのチームがスコアレス。これも結構珍しい。また負けたゲームはすべてカープの得点が3点以下。しかし3点以下でも勝っているゲームが4試合ある。整理すれば3点以上取られれば負ける確率はグンと上がるけど、それ以下なら逆にカープのペース。カープが4点取れればかなりの確率で勝てる。これが今季の新井カープの「戦い方」ということになるし、チーム防御率や失点、チーム打率や得点といった数字がそれを裏付けているよな。派手に点が取れたのはオリックス戦で14点だけど、その後は5連敗。打線も下降したように見えた。いや、下降ではなく、14点が珍しいだけでカープはなかなか点が取れない。それでも勝てているということ。むしろ投手力はもちろんのことカープの首脳陣、選手たちが点を取れないチーム事情を受け入れ、その中でどうやって勝てるのかという野球をしっかり模索しながらゲームを進められているということだろう。完封負けは巨人や阪神なら「深刻」かもしれないけど、新井監督を筆頭にカープの完封負けは「想定の範囲内」と受け入れ、切り替えられている。これも自分たちの野球と理解できているように思う。
むしろゲーム中盤くらいまでスコアレスなら「俺たちのペース」なんて空気すら流れている。象徴するのは楽天戦の初戦。早川に完全に抑え込まれながらも悲壮感がない(笑)。カープ投手陣も床田や島内、栗林がしっかりと抑えてくれているから打線もどこかで1点もぎ取れれば勝てるというムードがあった。結果、延長戦で羽月の盗塁から矢野の犠牲フライで勝ち越して延長戦を制した。地味な勝ち方だけど、このゲームは終始カープペースで最後に勝ち切る。見事なゲームだったと思うし、これが自分たちの野球でこうすれば勝てるという手ごたえを選手たちも感じ始めてきているし、新井監督もこういう野球をやっていけば戦力的に劣っていても勝てるという形にチームができつつある手ごたえを感じたように思う。勝ち方を知っているチームは強い。アタクシはこの交流戦でカープは「自分たちの野球が確立された」ことにより芽生えてきた「自信」ね、これを身に着けたことで優勝できるのでは??という予感もムクムクと湧いてきた。おそらく同じような気持ちのカープファン同志も多いことだろうねぇ。
優勝しそうな理由その2「センターラインの確立」
この交流戦でだいぶ打線が固定化されてきた印象を持っているのはアタクシだけではないだろう。開幕から日替わり打線。両助っ人の離脱、末包の出遅れで誕生したのが「4番小園」。この小園の負担を避けるべくサードに回してショートに矢野を起用。これはアタクシの勝手な想像だけど、新井監督の頭の中には菊池に衰えが出てくれば矢野を後釜にと考えているように思う。仮に助っ人陣が元気で、末包もバリバリやっていたら小園はショート、矢野は菊池を休ませるときに使い、徐々に形を作っていく考えだったように思う。怪我の功名とはよく言ったもので、小園をサードに回した結果、矢野に大きなチャンスが巡ってきたわけで、そのチャンスを矢野がしっかりつかんだといっていいだろう。持ち前の守備はもちろん盗塁でもリーグ2位。ベースランニングも光る。小技もできるし、課題の打撃も打席に多く立てたことで上がってきたよな。
そして今季は菊池が元気だ。首脳陣は気を使いながらの起用だけど、今季の菊池に疲れを感じるシーンがほとんどない。
そして課題の1番打者には秋山を据えた。ここを固定したことで強固なセンターラインが確立されてきた。捕手は曾澤も元気だしベテランの味を出してくれている。石原も曾澤、坂倉と比べても遜色ない。どのチームもこのセンターラインの確立には本当に苦労する。ここがしっかりしていることでチーム作りも形になってくる。この交流戦で確立できたことは本当に大きいし「強いチーム」の土台ができたといっていいだろうねぇ。
優勝しそうな理由その3「中継ぎ陣がハイレベル」
この交流戦でようやく1軍に上がってきた助っ人のハーン。他の助っ人陣が軒並み倒れていくなかで「遅れてきた」ハーンがここにきて非常にいい働きを見せてくれるし、何よりも「期待」できる投手だということ。これが大きいよな。
勝ちパの一人である矢崎がここにきてちょっと狂いが生じている。フォークのコントロールが今一つパッとしていない。だから真っすぐを狙い打たれたり、フォークが半速球となり長打を食らう。ちょっと勝ちパで使うのが怖いなぁという状態。そこにハーンが入ってきて何とか勝ちパの崩壊を防いだ。アタクシはそんな風に見ている。リーグ戦再開後も7回あたりを任せられる可能性は非常に高いだろう。まさに「助っ人」。今後の活躍が期待されるよな。
中継ぎは何も勝ちパだけじゃない。同点の場面、先発が早くマウンドを降りて繋いでいく中継ぎ陣もレベルが高くなってきた。黒原や河野もいいものを見せてくれていたし、ファームに行ったけど中崎や益田も今季はいい球を投げている。左ではフォーム変更で存在感が増す塹江。左なのに右キラーの森浦もいい仕事をしてくれているよな。まだファームでも大道、ケムナもいるし、遠藤も中継ぎ要員として1軍に上がってきた。結構ハイレベルな1軍争いといっていいだろうし、今、1軍にいる投手もそれぞれ個性があっていいよな。これまでは先発陣がしっかりゲームを作ってきたから出番も明確だったし、いい準備もできただろう。各チーム暑くなってくるとどうしても投手陣にヘバりが来る。中継ぎの役割はこれまで以上に重要になってくるだろう。こうした中継ぎ陣の充実はこれから迎える夏場に力を発揮することになる。島内、栗林は鉄壁だしな、故障者が出なければ間違いなくリーグトップの顔ぶれだろう。この辺の中継ぎ陣がチームを支えるだけの布陣になった。これも大きいだろうねぇ。
優勝しそうな理由その4「明るいチームカラー」
交流戦を見ていてもカープベンチのムードは非常にいいよな。まぁ監督が監督だからってのはあるけど、選手たちがノビノビやっているし、チームで戦えているムードになっている。交流戦では見たことのない投手との対戦もあるし、スコアラーの情報にも限りがある。打者目線で色々と次打者へ感覚を伝えるシーンを何度も見たし、投手がピンチを迎えても選手たちが自発的にマウンドに集まる。矢野や小園が若いながらも声をかけるシーンを何度も見た。非常にいいムードだよな。
確かに開幕してから完封負けが多かったし、その都度新井監督は「関係ないから」と突っぱねた。それよりも選手たちのいいプレーや成長をマスコミを通してもしっかり伝える。選手たちがどんどん自信をつけているのがわかるよな。まぁこれは新井監督が「監督の顔」を持っていないというか、「新井さん」が監督やっているというか今までにないプロ野球チームの形に選手たちがフィットしている証拠なんだろう。首脳陣と選手、裏方さんも含めて本当に一体感を感じさせる。こういうチームが勝ち始めるとやがて「勢い」というのが生まれてくる。こうなると一気に突っ走ってしまう可能性はあるだろう。
他球団を見ても前年王者の阪神・岡田監督のボヤきが連日報道されている。なかなかハマらないもどかしさが伝わってくるよな。おそらく立て直してくるとは思うけど、阪神がモタモタしている間にカープに「勢い」が生まれてしまうと手遅れになるだろう。このカープの「明るさ」というはとてつもない「勢い」というエンジンを作り出す可能性を秘めている。これがもう生まれつつある。そんな手ごたえみたいなものを感じるんだよねぇ。
カープが優勝するためにこれから必要なこと
ただ、これまでの戦い方では夏場、勝負の9月に「息切れ」する可能性は十分にあると見ている。特に先発投手陣も当然うまく休ませながら首脳陣はやっていくとは思うけど、どうしても夏場になれば「打高投低」のゲーム展開が増えてくる。つまりこれまでカープペースとは違う展開になるゲームが増えてくる可能性は大いにあるだろう。そうなったときに連敗を重ねたりストレスが溜まってチームのムードが悪くなる、そんな流れになるのはやはりよくないよな。こういった流れを吹き飛ばす、劣勢の展開を一瞬でイーブンやひっくり返すことができる「武器」もある程度、兼ね備えておかなきゃいかんというのはあるだろうねぇ。そう、「一発」だよな。この辺を担える選手が残念ながら末包しかいない。課題だろうねぇ。
一番いいのは助っ人陣の復調。シャイナーでもレイノルズでもいい。どちらかが暑くなって出てきてくれるといいよな。
それと堂林。開幕から不振にあえいで2軍落ち。一発は今季まだない。物足りないよな。こうした選手たちが夏場に加わって少しでも得点力が上がればアタクシは優勝できそうな気がしている。早く誰が出てきてほしいよな。
敵はDeNA??それとも…!?
カープは現在首位だけど前年王者阪神が2.5ゲーム差で2位。3位巨人とゲーム差なしで交流戦好成績だったDeNAが付けている。アタクシはこのDeNAね、上がってきそうな気がするし、カープと優勝争いを演じるのではないか??そんな気がしている。その理由はカープとは全くチームカラーが違い打線がスゴい。筒香が復帰し、あのおっかねぇおっかねぇオースティンも元気。宮崎が今故障しているのかな??とは牧や佐野もいるしな、勢いに乗ると手が付けられないチームだよな。勢いがつくとカープも圧倒される可能性が非常に高いと踏んでいる。今後はおそらく巨人を飲み込むのは時間の問題でどんどん上がってくるだろう。阪神も立て直してくる可能性はあるけど、ここは先発陣の整備が課題。抑えにも不安がある。岡田監督の手腕の見せ所だと思うし、ハマるとやはり怖いよな。こうした圧力がシーズンが進めば進むほど大きくなってくる。守りの野球をやるカープがしっかり耐えきって勝ちをどれだけもぎ取れるか??そんな展開になりそうだよな。
さて、今日からバンテリンドームで中日との3連戦でリーグ戦再開。まぁ交流戦明けやオールスター明けというのはバンテリンでやることが多いんだけど、結構ここで3タテ食らったりという「過去」があるだけにちょっとイヤ感じの再開だけど、しっかり接戦をモノにしてほしいよな。昨季もそうだけどカープはこの中日戦を苦手にしている。まぁ中日も似たような野球をやるのでペースを握るのが難しいというはあるだろう。案外足を引っ張られる可能性はありそうだし、しっかり叩いていきたいよな。結構カギになるカードのように思うねぇ。要注意だ。先発は床田と高橋宏。投手戦が当然予想される。これまでのペースをしっかりキープしていくうえでも初戦は何としてでも取りたいよな。
コメント
こんにちは!僕も羽月三盗⇒矢野犠飛を見て今年はあるぞと感じましたね。
新井さんの胆力もすごいものがあるし運も味方すると思いますね。
まだまだ楽しみは続きそうです。