「日本ハム－広島」（６日、エスコンフィールド） 広島は１点を追う八回に日本ハム３番手・宮西を攻め２死から秋山が安打、マクブルームが四球を選び、一、二塁から西川が左前適時打で同点に追いついた。
情報源: 広島が八回に鮮やか逆転 龍馬同点打！“神様”松山勝ち越し打！
今季から新たに日ハムのホーム球場として使われる「エスコンフィールド」。古いものもいいけど、新しいってのもいいよな。フィールドの形も面白いし、ビジター応援席も内野席にあるんだってな??広島から遠い北海道にもかかわらずたくさんのカープファンの声援がこだましていた。恐らく梅雨のない北海道、旅行もかねて観戦しに来た同志も多かっただろう。カープの勝利が見られてよかったよな。
大瀬良「打たれたくない」投球に曾澤が喝!!
交流戦最初の2カードを負け越して北海道入りしたカープ。まぁ最初に苦手の相手との6連戦を2勝4敗でアタクシは「切り抜けた」と思っている。大事なのはこのゲームからのビジター6連戦を負け越さないこと。そして翌週のホーム6連戦で必ず勝ち越すこと。カープファンのおっさんが考えたシナリオだけど、こうやって交流戦で大きな借金を作らずに切り抜ければ、アタクシはセ・リーグ同士の対戦というよりも、交流戦を何とか切り抜けた、戦えたという「自信」がカープを変えていくような気がしている。昨日のゲームも初回から気合を入れての観戦だったよ。
カープ先発の大瀬良。立ち上がりは非常に良かった。真っすぐで押して押して、カットでタイミングを外す。1，2番を簡単に抑えた後、3番加藤豪にはカーブを2球続けた後も今度は真っすぐを投げずに変化球で打ち取った。若い打者が多い日ハム打線をまさに手玉に取っているように見えた。しかし2点を先制されたあたりから守りの投球に入ってしまった。バットにも当てさせたくないと左打者の外からスライダーで中に入れてきたり、ありとあらゆるテクニックを使って抑えようという気持ちは非常に伝わってきた。しかしこれがカウントを悪くして中盤以降は球数を要してしまったよな。ファールで粘られると背中がイラついているようにも見えた。
まぁこれが勝てていない投手の投球なのだろう。中盤以降は毎回ピンチを背負う投球が続いた。これ、交流戦を勝っている投手なら結構スイスイと5回くらいまでは少ない球数で行けたような気がするねぇ。1，2回は13球、18球といいペースだったけど、3回以降は20球以上の球数を要したのも失点してから守りに入ってしまった感じだったよな。この日、CS放送解説の日ハム・阪神で活躍した金村暁さんも「気持ちはわかる」と言っていた。苦しいマウンドだったろうねぇ。
この大瀬良の投球を見るといつかは「道を外す」ような気がしていた。そこをこの日バッテリーを組んだ曾澤が上手く支えてくれたように思う。一番わかりやすかったのが5回のピンチ。1死2塁で前の打席で一発食らっている松本剛を迎えた場面。ここまでの展開は9番の上川端が打ち取った打球ながらもポテンヒット。送りバントでこの場面になった。もうこれ以上点を取られたくない大瀬良にとしては何とか「かわしたい」打者だよな。しかし、ここから曾澤は大瀬良に真っすぐをどんどん要求した。大瀬良は最初ちょっと戸惑い気味だったけど、初回のような真っすぐとカットボールのコンビネーションで早々に追い込んだ。ここから変化球で振らせに行ったけど、見極められてフルカウント。8球目は渾身の真っすぐを高めに投げ込んで松本剛のバットが空を切った。この真っすぐが150㌔だ。松本剛も完全に振り遅れていたよな。
その後のピンチも結局切り抜けたのは全部真っすぐがウイニングショットになった。弱気になりそうな大瀬良に対して真っすぐ要求で喝を入れ続けた。この辺、アタクシは曾澤のリードね、評価したいと思うねぇ。
小窪コーチのチョンボを帳消し!!堂林が反撃のタイムリー
松本剛の2ランで先制されたカープ。この日日ハムの先発上原は非常につかみどころがないというかね、コントロールが乱れたかと思うと途端にズバズバストライクが入ってきたりとカープ打線もチャンスを作りながらもなかなか捕まえることができなかった。1点を返した4回も簡単に2死を取ってから「豹変」した。まずは龍馬だ。このゲーム、攻撃の中では龍馬がキーマンになったよな。自分が打てる球、待っている球が来るまでは「絶対にアウトにならん」とばかりにこの上原や宮西を苦しめた。この打席も粘って粘って最後は鋭い打球を右中間へ。これが2ベースとなった。続く上本。キレイなセンター返しで2塁ランナー生還かと思いきや、小窪コーチが本塁へ向かう気満々の龍馬を制止した。ホームに送られた送球が大きくそれたのを見届けると何とも言えない空気がカープベンチに漂ったよな。まぁこのゲームをお茶の間で観戦していたご家庭にも同じような空気が流れれだろう。そんなイヤな空気を切り裂くかのように続く堂林がレフトオーバーのタイムリー。これで幻の1点を返すことができたよな。小窪コーチのチョンボもかき消された。まぁこのゲーム負けていれば槍玉に上がっていたと思うと、小窪コーチ、勝ってよかったよな。
見事な2死からの逆転劇!!みんな気持ちが入っていた
ゲーム中盤はなんとなくだけど、カープが日ハムの若い選手の気迫に押されているような展開に見えた。このまま押し切られそうなムードも漂っていたように思う。
8回表。若い選手が多い中でマウンドにはベテランの宮西の姿があった。なんかやっと知ってる人が出てきた、そんな感じだよな（笑）。この宮西も簡単に2死を取った。このままいくかな??と思いきや秋山の打球はショートゴロと思われたけど、バウンドが変わって上川端のグラブの下をくぐり抜けていった。宮西も「マジか!?」というリアクションだった。こういうのを見ると宮西自身はあまり調子が良くなかったんだろうねぇ。
続くはマクブルーム。このゲームの1打席目は三遊間を抜けるヒット。まぁゴロで抜けていったけど、あの辺の打球が上に上がってくると本調子といったところだろう。この日の打席を見ると足を動かしながらタイミングを取っているように見えた。色々試している、試行錯誤が続いているなぁと感じたねぇ。頑張っているよな。この打席では宮西の投じる球に1球1球、自分に何かを言い聞かせるようにうなずいていた。来日1年目に見られた光景とダブって見えた。それと表情ね、非常に精悍な厳しい表情をしていた。集中していたよな。そのマクブルームが粘って四球をもぎ取った。これで2死1，2塁。ここで龍馬の登場だ。
この打席でも龍馬は打てる球をファールで逃げながらひたすら待ち続けた。宮西のウィニングショットであるスライダーには絶対に引っかからない自信のようなオーラも出していたように思う。最後は宮西が根負けする形で甘めの真っすぐを捉えた打球は見事に三遊間を抜けていった。これで同点だ。ここで新庄監督は宮西を諦めて右の玉井にスイッチ。こうなればカープは切り札の松山の登場となる。やはり、終盤にこういうカードがあるというのは大きいよな。
松山が打ち上げた瞬間、「あー」と思った同志も多かっただろう。それが見事にサードの裏に落ちるタイムリーになった。これで勝ち越した。見事な逆転劇だったよな。
この得点に絡んだ秋山、マクブルーム、龍馬、松山とね、決してあきらめていないいい表情をしていた。集中していたよな。欲を言えば、最後投ゴロに倒れた堂林ね、初球を「打っちゃった」感じでね、もう少しじっくり行けば、もう1，2点取れていたかもしれんねぇ。
島内・矢崎が1点を守り切って初戦を取った!!
昨季までなら終盤1点差なんてね、あってないようなもの。栗林につなげるまで全く信用できなかった。ただ、今季は守護神の栗林の存在はないものの、島内、ターリー、矢崎が頑張ってくれているし、こうした僅差でも逃げ切れるゲームが増えてきたよな。
このゲームでも島内が剛球で矢崎が1点差のプレッシャーを感じることなく、ある意味「淡々と」9回を締めた。さすが課長だよな。見事な逆転勝ちでこの交流戦初めてカード初戦を取ることができた。カード勝ち越しにはまず初戦ということで期待が膨らむよな。
栗林がプロ3年目で初勝利!!きっかけになるか??
球数が多くなった大瀬良は6回でお役御免。1点ビハインドの場面、7回裏には栗林がマウンドに上がった。前回登板では不運な面もあって失点を許した。それでも間髪入れず新井監督も起用に踏み切ったよな。この栗林が7回を締め、8回に味方が逆転。白星が転がり込んできた。プロ3年目で初白星。素直に嬉しそうだったよな。
今季はキャンプからなかなかうまく行っていなかった栗林にとって、この白星ね、いいきっかけになるといいよな。まだまだ守護神復帰とはならんだろうけど、徐々に調子を取り戻してね、夏場には守護神に返り咲く、そんなシナリオに持って行ってほしいよな。
さて、これで交流戦3勝4敗とした。カード初戦を取った。3季連続最下位に沈んだ時とは戦い方も全く違う。昨季までのカープなら日ハムの若い選手に押されて土俵を割っていただろうけど、このゲームに関して言えば、押されつつも落ち着いて勝機を見出し一気にひっくり返した印象が残るいい勝ち方を見せてくれた。なんとなくだけど、カープが交流戦に対して戦うたびに自信を取り戻しているように見えるのはアタクシだけかねぇ??焦りは禁物だけどな、できれば2戦目の今日も勝って早々に勝ち越しを決めたいよな。今日の先発は九里。しっかりゲームを作ってくれるだろう。交流戦も星を五分に戻せば上を狙える。何とか取りたいゲームだよな。
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