
実は我が母校、春の選抜では昭和57年に準優勝してるんです。決勝はPL学園に歴史的大差で敗れたんですがね、準決勝では優勝候補の中京に勝つなどの大健闘で大いに盛り上がったのを覚えているよ。
準決勝で戦った中京高校は現在は中京大中京でカープでは堂林や磯村の母校なんだけど、この年のメンバーには後に阪急に入団したエースの野中ってのがいて、その控え投手だったのが紀藤。そうカープにかつて在籍していた紀藤さんだよ。甲子園では少ししか投げていなかったけどカープはドラフト3位で指名したんだよな。
野中と紀藤。プロに入ってからは野中は途中で打者に転向してそこそこ打ったのかな?紀藤は94年から3年連続二ケタ勝利。とくに94年は16勝をあげている。あの時代からスカウトはいいところ見てたんだねぇ。
選抜は過去4回甲子園に出場の我が母校も夏の大会の出場は3年前が初出場。実はそれまでに夏の大会の決勝進出は10回あるんだけど10連敗。甲子園に近くて一番遠い高校なんて高校野球ファンの中では語り草になってた。
そんな黒歴史があるもんだから3年前の初出場は大いに盛り上がった。ようやく分厚い壁を打ち破った瞬間は最高だったよな。
そんな壁を一度ぶち破ると案外レベルが上がっているもんでね、今年の決勝は序盤からも猛攻で大差で甲子園を決めた。まぁそんなもんなんだよな。
今日の先発・薮田。持ち味の直球の走りが今ひとつだったよな。三振も6個と控えめだったし、球の走り、キレが良くなかったのを裏付けるかのようにホームランを3発喰らった。
これまで経験したことのない先発ローテを守り続けてきた疲労もあるかもしれんよな。なんせ大学時代はほとんど投げてねぇ訳でプロに入ってからもこれだけ長期間ローテを守って投げるってのは初めてだろうしな、ここらへんは今後プロの飯を食っていく上でぶち破らなきゃならん「壁」が目の前にそびえたち始めたのかもしれん。プロの壁はとっくに通り越していると思うし、今目の前にある壁は「エースへの壁」なんだろうと思う。
初回のバレンティンの一発ね、あれはしょうがないかなぁとは思ったけどな、もったいなかったのは勝ち越しの2点目ね。ツーアウト3塁で8番奥村にタイムリーを打たれた。あの場面、普通なら臭いところをついて打ち損じてくれればラッキー。カウントが悪くなれば歩かせて9番小川でというのがセオリーだよな。
恐らくバッテリーもそんな感じだったと思うけど薮田が投じた初球のフォークが高めに入ってストライク。たぶん想定外だったんじゃねぇかなぁと。この辺からコントロールが甘く入る傾向にあったと思うよ。
2球目も甘く入った球を弾き返されて勝ち越されたんだけど、この2点目が薮田のペースを乱したんじゃねぇかなぁ。
それを裏付けるかのごとく6回の先頭・坂口にノースリー。上手く抑えたけど続く山崎にはストレートの四球とね、へばりが来ているのが目に見えて分ってきた。この2人の打者への投球をみてベンチは薮田を交代させても良かったような気がするけどな。
その薮田の背中をみて菊池も何とか助けようとバレンティンのセカンドゴロを猛然と突っ込んできたけどトンネル。薮田の平常心の糸が完全に切れた瞬間だったよな。山田への初球のなんと力のないボールだったことか。ありゃ、打たれて当たり前のボール。これまでの薮田には見られなかった棒球だったよな。
ここで菊池のエラーを責めるつもりもない。エラーの直後に一発を打たれた薮田を責めるつもりもない。しいて言えば薮田の変調にベンチがなんらかの対処が出来ていれば、あのイニングはもう少し何とかなった気がしないでもない。まぁ結果論だけどな。
この壁は薮田にとって乗り越えなきゃならん壁。でも簡単ではない。ここからが薮田の勝負どころ。シーズン乗り切ってポストシーズンも経験してね、振り返ったらあの年の経験が大きかった言えるシーズンにして欲しいよな。
今日はいいとこなしの大敗。こういう日もあるわ。切り替えて明日といったところだよな。
一つ残念だったのは8回9回を投げた飯田。久々に見たけどな、最初は直球も走っていたし変化球も切れていた。ところが球数が増えると以前の頼りない投球に戻っちまったよな。大差で負けててこれだから接戦に投げさせるのはリスキー。そんな印象だったよな。それに左打者に打たれている。イニング持たないのなら一人必殺で左打者を討ち取る投球術を身につけて欲しいもんだよな。
明日の先発は岡田。岡田もシーズン中に壁にぶち当たった一人。でも前回の登板で吹っ切れたのか持ち前の剛球が復活して勝ち投手。果たしてそれが本物かどうか?見極めの試合になりそうだよな。明日はその辺を注目してみてみたいよな。る
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