「広島4-9巨人」(16日、マツダスタジアム) 広島が3連敗で今季初の最下位転落。3連戦で計28失点と投手陣が打ち込まれ、巨人に屈辱の3タテを食らった。本拠地で有観客となった最初のカードで、鯉党のため息がこだました。
情報源: 広島 マツダでのG戦3タテは9年ぶりの屈辱 3戦28失点で最下位転落
3タテの原因は4番の差??
あんなに巨人に対して強かったカープが地元で3タテ喰らって最下位転落。まぁ今のカープの野球なら十分予測できた。連敗で乗り込んできた巨人を思い切り乗せてしまった。完全に「養分」となってしまったようだねぇ。
まぁこれが今のカープの実力。この結果は監督選手はもちろん、ファンも受け入れないといかんだろうねぇ。大事なことはこの結果を受けてカープがどういった方向に向かうか?今日からヤクルトとの3連戦である程度見えてくるだろうねぇ。
この3連戦を総括すると大きく2つかねぇ?一つは「4番の差」。誤解してほしくないんだけど、これは誠也がダメと言っているわけではない。むしろ巨人・岡本がこの3連戦に限って言えば誠也より「4番の仕事をした」ということ。誠也は日本を代表する4番打者という評価には何ら変わりない。ただ、誠也自身が相手の4番の凄さを意識してしまった。特に昨日のゲームはそんな感じだったよな。
それにしても岡本はスゴイ打者になった。態勢を崩されてもスタンドに放り込むしな、パワーは日本人離れしているよ。
でも、だからと言って岡本>誠也という見方にはならないだろう。双方とも立派な「4番」よ。この3連戦は岡本の方が出来がよかった。それだけだろう。
岡本が簡単に結果を出している反面、誠也は大事なところで打てなかった。5回の満塁のチャンス、7回の追加点が欲しい二死2塁のチャンスにそれぞれ凡退した。もちろん、打ってくれれば「さすが」となるが、打てなかったからと言って「ダメな4番」とはならん。打率・打点・本塁打数を見れば、その成績は間違いなく「4番打者」だからな。
もちろん誠也もこの敗戦の責任の一端は自分にあると腸煮えくりかえったことだろう。その「悔しさ」「反骨心」を持って今日以降、それを結果に変えて答えを出すことだろう。「4番・誠也」の評価はアタクシの中では1mmたりとも下がっていない。また、今日から頑張ってほしいよな。
佐々岡采配への疑問??
Twitterを追ってみているとボチボチ佐々岡監督への采配に対する不満というのが高まっているようだねぇ。まぁ負けてりゃそうなるわな。
この日は打線をいじってきた。1,3番を入れ替えて、會澤はお休み。1番の龍馬は結果を出したけど3番ピレラが結局ブレーキになった。気分転換もあろうけど、ピレラも日本に来て最初のカベにぶち当たっている。バットが出なくなってきたよな。積極性が売りの選手だけに思いきりできる打順というのを考えてあげた方がいい。また調子が戻ってきたら1番に戻す感じでね。好調の堂林を3番に持ってくるのもいいかもしれんねぇ。
佐々岡采配への不満はあまりにもオーソドックスな野球ということなんだろうと思う。動きがほとんどない。相手にストレスを与える攻撃がほとんどないということだろうねぇ。
対する原監督はウィーラーにベントをやらせようとしたり、投手がランナーでも1番の亀井に送りバントを命じた試合もあった。常に何かやってやろうという気持ちが伝わってくる。本来ならカープがこういう野球をやっていたし、巨人はそういうカープを苦手にしていた。完全に立場逆転だろうねぇ。この辺琢朗さんの影がチラつかないでもない。
アタクシはこのブログで「打ち勝つ野球」でしか今のカープは勝てないと主張してきた。その気持ちは微塵も変わらない。ただ、単純に「打つ」だけの野球じゃそんなに点は入らんよ。
「打つ」というのはいわば、打者と投手の勝負。打者の勝率は良くて3割ちょっと。この確率を少しでも上げていくには、ある程度の「心理戦」も必要になってくる。
ランナーが出れば走るぞ、走るぞと揺さぶる。投手はランナーを気にするからコントロールが甘くなったり、投げる球も直球系になる比率が増える。打者としては配球が読みやすい。
菊池が中日戦かな?全球バスターの構えをしたのもいいアイデア。常に1,3塁の形を作る作戦を連発するのもアイデア。ファールで粘ったり、チャンスの時に投手が投げる直前にタイムをかけたりね、これは阪神の福留がよくやる。
相手が嫌がる野球ってのはアイデアを出せばいくらでもある。汚いと言われようがプロは勝ちが全て。そういう泥くささがカープの伝統でもあったけど、3連覇したせいなのかそういった面が消えかけているよな。
佐々岡監督自身は投手出身。この辺、投手の目から見てイヤなことを野手にやらせればいいんだろうけど、佐々岡監督は「いい人」だからな(笑)、勝負という側面から見ると負けが込んでいるだけに物足りなさを感じる同志は多いだろうねぇ。
実際に攻撃面の作戦やスタメンオーダーは佐々岡監督ではなく高ヘッドと朝山コーチが中心になってやってるんだと思う。
残念ながら高ヘッドにはそういった発想や引き出しってのが少ないのは緒方前監督時代でも実証済み。3連覇中は琢朗さんと河田さんという「活動家」がいた。そして選手たちに様々なアイデアを惜しみなく提案し続け、それを選手が実践してきた。だから、巨人を始めとした他球団はカープ打線は怖いと要らぬプレッシャーを感じながらの闘いを強いられた。
逆転のカープの異名はそういう下地があって数々の逆転劇を演じてきたからに他ならない。残念ながら今のカープのコーチ陣にはそういった人材がいない。残ったのは一番引き出しの少ない高ヘッドだけ。今の攻撃のバリエーションの少なさはこれだけでも説得力あるでしょうに。
厳しいことを言うようだけど、緒方監督が辞任の時にやはり高ヘッドも辞めないといかんかっただろうと。球団も新しい監督を迎えるのであれば、ヘッドコーチも刷新しないといかんだろうに。確かに投手コーチも打撃コーチも変わったけど(内部の人事異動のみだが)肝心かなめのヘッドコーチが変わらなきゃ何も変わらんだろうし、劣化はしても進化は絶対しないよな。
佐々岡監督は1年目。毎回そうだけど新監督1年目はアタクシは監督批判はしない。特に攻撃面の責任はヘッドコーチだと思っている。投手出身の監督ならその責任はさらに重い。1年目で優勝する監督もいる。それは前監督のしがらみを完全に断ち切ったからできたという側面もある。
3連覇中のヘッドコーチだからという見方もあるけど、先ほども書いたようにヘッドコーチは何もしてないのよ。琢朗さんと河田さんが選手としっかりコミュニケーションをとって築き上げてきた信頼感の上に成り立っていたもの。この二人のコーチが去った後も優勝できたのはその遺産がまだ残っていたからにすぎず、ヘッドコーチはなんもしていない。なんもしていない人だけが、監督が代わってもそのポストにいられるってのは変だよな。ましてや投手出身の新監督。サポートするのがヘッドの役割じゃないのかねぇ?
佐々岡監督のことだから、今季は黙っているかもしれん。でも攻撃面で「へ?」と思うことも多々あるだろう。そこを変えていくのがシーズン中なのか秋季キャンプからなのかわからんけど、今のヘッドコーチではなかなか沈んでいくチームを引っ張り上げることはできない。これだけは断言できるわな。
結局はカープ投手陣が踏ん張れない、展開について来れてないってのが敗因
終わってみれば3試合ともワンサイドゲームといったスコアになった。でもやり方によっては接戦になっていただろうし、一つくらい勝てたかもしれん。
一番チャンスがあったのが昨日のゲームだろうねぇ。なんせ巨人先発のメルセデスはカープに勝ったことがない。確かにカープはブルペンデーで先発がいなかったわけだけど、投手が踏ん張ればなんとかなったゲームだったような気がする。
まずは先制点を許した薮田。この登板前までは結果を残し続けてきた。自分でもぎ取った先発だよな。でもこの先発で今までの薮田が消えてしまった印象は否めない。
先発なら最低でも5回くらいはという気持ちを持っていたのかもしれん。ペース配分というものを考えていたのかもしれん。でも、薮田は全力投球の中継ぎで信頼を得たわけで、この登板も中継ぎのつもりで行けばよかった。初回だけは久々の先発投手の風景を楽しんでいたかもしれん。まぁそこを突かれたということだろうねぇ。3点取られて2回以降は中継ぎ投手に戻った(笑)。本来なら連敗中ということで先取点を与えられると味方は相当追い詰められる。全力投球で先に点をやらない投球をしてほしかったよな。まぁ自分のことで精いっぱいでそこまで頭が回らんのも理解できるけどな。
堂林のツーランで1点差。メルセデスにも動揺が伺えた。この展開になると先に点を取ったチームに流れが傾くのは野球のセオリー。中継ぎ投手は絶対に点をやっちゃぁダメなんだよな。
この前のイニングはこの流れが相手に傾きそうなところを両投手が踏ん張った。5回表に2死2,3塁で岡本を迎えたケムナがフルカウントから見逃し三振を奪った。アタクシ的にはこの試合で一番痺れた場面だった。
その裏、1死満塁と攻めるもピレラ、誠也が凡退。巨人も行きかけた流れを何とかこちら側に戻すことができた。
そういう攻防があった後だけに樹也が吉川に打たれた一発というのは完全に巨人に流れを渡した瞬間だったよな。この回も先頭の大城に粘られてヒットを許したところから始まった。先頭打者を出すとこうなる。佐々岡監督が投手陣に注文するイニングの入りね、これがもろに出たよな。
佐々岡監督から言われていることができなかったから「ハイ、ごめんなさい」で終わっちまう。投手陣にはそんな印象を持っている。あまりにも淡白だよな。
大事なことは仮に監督の指示通りできなくても、点を許さなきゃいいわけで大事なのは「踏ん張り」なわけよ。結局カープ投手陣に足りないのはここなのよ。
そういう意味では1軍経験の少ないケムナはいい踏ん張りを見せた。ベンチに戻った表情は輝いていた。仕事をやりつくした男の顔よ。日南のちびっ子たちにいいところ見せられてよかったよな。
この日失点した投手、フランスワや塹江も大事なのは「踏ん張り」。まぁ塹江にとっては本来投げる場面での登板ではなかったんで同情はするけど、カープ投手陣に足りないのは「踏ん張り」なのよ。この踏ん張りどころってがどこかってのをわかって投げている投手がどんだけいるのか?その辺の「勝負勘」ね、ないなぁと思うわけよ。
この投手陣崩壊の原因は何か?
なぜ、ここまで投手陣が踏ん張れなくなってしまったのか?
個人的には「プレッシャー」にやられている。そんな気がしている。そしてその要因は「助っ人投手が揃いも揃って役立たず」ってところだと思っている。これが他の投手陣に要らぬプレッシャーを、いや重荷になっている部分はあると思う。
スコット、DJ、フランスワと中継ぎを任せる、抑えを任せる投手がことごとく使えない。だから保っさんが抑えにまわり、塹江がセットアッパーをやることになった。
助っ人投手陣が期待通りの役割を「普通」にこなせば、こんなバタバタしなくて済んだだろう。しまいにはクリス ジョンソンまで壊れた(笑)。ったく目も当てられねぇ状態だよな。
しかし嘆いていても始まらない。逆にシーズンはまだ開幕して1か月。下を向くわけにはいかないよな。
もちろん打線にも問題は出てきている。広輔が三振が目立ってきた。恐らくひざ元の変化球が見えていないんだろう。小園を上げて尻を叩くのも必要だろう。ピレラも休みを入れながらリフレッシュさせるのもいいだろう。長いペナントレースこういう困難の連続よ。これを一つでも多く克服したチームが優勝する。そんなもんなんだよな。
カープは投手難という大きな困難に直面している。これをどう乗り越えていくのか?今日からのヤクルト戦である程度答えを出していかないと最下位が定位置になりかねない。踏ん張りどころだよな。
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