「広島7-6阪神」(28日、マツダスタジアム) 広島が一発攻勢で3連勝。阪神に連勝して後半戦初めてカード勝ち越しを決め、5位・DeNAに並んだ。立役者は鈴木誠也外野手(27)と菊池涼介内野手(31)。三回、両選手にソロ本塁打が飛び出し、試合の流れを大きく引き寄せた。2人の“アベック弾”は今季5度目。東京五輪で金メダル獲得に貢献した頼れる侍戦士がチームを押し上げる。
情報源: 広島3連勝 “金侍”鈴木誠&菊池涼アベック弾 連夜の虎退治!
前カードの巨人との3戦目で今季のカープには珍しい「1発攻勢」で勝ちをもぎ取った。それをきっかけにこの阪神戦も「一発攻勢」でゲームの主導権を握って連勝。見事な「首位いじめ」を演じてくれているよな。やはりプロ野球「1発」は絶対に必要。各打者常に「1発」を狙うつもりで打席に立ってくれているんだろうねぇ。もちろん場面場面では「当てに行く」「野手の間を狙う」打撃は当然必要だし、サインプレーも必要。でも選手一人一人は打席に立ったら常にスタンドインを狙うくらいの鼻息ね、アタクシは絶対に必要な要素だと思うんだよな。このゲームは中盤に阪神を引き離したけど、先発野村が「打者と勝負できず」に4回を投げ切れなかった。7安打3四死球3失点。もっと点を取られてもおかしくなかった。なんとか野村に今季初勝利をプレゼントできるかなぁと思っていたけど、肝心の野村が勝負できていないのでは、白星はやってこないよな。残念ながら再度ファーム行きを命じられた。このゲームの肝は野村降板後の4回以降の中継ぎ投手の踏ん張りと継投策ね、確かに1点差に攻め寄られたけども、追いつかせなかった、逃げ切った。こういう勝ち方もチームに自信をもたらす。危なかった、ヒヤヒヤした、そんなカープファン同志も多かったろうけど、こういうゲームを取るのと落とすのでは大違い。このゲームに登板した中継ぎ投手は若い投手が多いだけに色んな意味で自信になったと思う。みんな、逃げずに立ち向かっていった。アタクシはこのゲーム、中継ぎ投手の踏ん張りがMVPだと思うねぇ。
2か月半ぶりの先発野村はまたもや白星ならず4回KO
まずは序盤。先発野村は立ち上がりから不安定だったよな。初回から失点していた。この初回ももっと点を取られてもおかしくなかった。まぁ阪神打線も4番の大山が不調でスタメン落ち。ルーキー佐藤も春先の勢いが影を潜め今、プロの壁にぶち当たっている。まぁこの選手はいずれは克服して打ち出すだろうけど、調子の上がらない阪神打線に野村は助けられた側面はあったよな。
野村は今季未勝利。早く白星が欲しいよな。その焦りもあっただろうし、2か月半ぶりの先発。自分のことだけで精いっぱいだったろう。阪神打線が不調だなんてことも頭になかっただろう。「打たれたくない」その一心だけだったように思うねぇ。その気持ちが強すぎて慎重になりすぎた。コーナーや高低をしっかり使おうという意識は見られてけど、やはり「球の力」に自信が持てていないんだろう。きわどいところを狙いすぎてカウントを悪くしていた。四球を出したり、粘られた末に打たれたりと。特に4点差をもらった4回は勝ちを意識したのか??それとも球数もかなりいっていたよな。3回を終えて75球だもん。スタミナも消耗していただろうねぇ。4回は連打を浴びて降板。無念だろうけど、今の野村ではこれがいっぱいいっぱいだったろう。今季未勝利でシーズンを終える可能性が高まってきた。そろそろ先発だけではなく、プロで生き残っていく術を考えた方がいいように思うねぇ。
先制されてもなんのその。打線のつながりで逆転、一発攻勢で突き放す理想の攻撃
先発の野村の乱調もなんのその、打線は初回から阪神先発ルーキの村上を攻め続けた。初回コントロールの定まらない村上にカープ打線が付き合わなかったよな。ボールをしっかり見極めてストライクゾーンに球が来たところをしっかり仕留めた。この辺はチームバッティングと言うか村上の攻略法をチームで徹底できただろう。坂倉の2点タイムリーも変化球でタイミングを崩されたけど、グッと残してはじき返した。カープ打線、好調だよな。
2回は林のヒットと野村のバントで作ったチャンスを野間が前進守備のレフトの頭を超えるタイムリー。このイニングも村上がボール先行の中、ストライクを欲しがって投げて来た球を力まずにはじき返した。この野間の1番がね、今いい感じで機能している。守備は安心して見られるし、野間が安定してくれると今後も見通しは明るいよな。
3回からは一発攻勢で阪神を突き放した。3回は誠也と菊池が一発。やはりこういう役者が一発打つと盛り上がるよな。6回には1点差に詰め寄ってきた阪神を突き放す2ランを林が打った。この一発も非常に効果的だったよな。やはり1発というのは大きな武器。この3連勝を見るとつくづく思うよな。
阪神の猛追をかわした「二人の火消し」
このゲームのポイントは一つは効果的な攻撃を見せてくれた打線。もう一つは守護神栗林の存在感、そしてもう一つはピンチの場面で見事な火消しをしてくれた二人のリリーフ。特にこの火消し劇は素晴らしかったよな。
まず一人目の火消しは塹江だよな。4回に野村がいきなりの3連打で失点、その後も中野の犠牲フライで1点。この時点で1死3塁で点差は2点ある。これまでの佐々岡監督なら野村に何とか白星を続投、または5回裏は野村からの打順だからな、何とかこの回までと続投させていたように思う。しかし、佐々岡監督はここで野村を諦めた。この辺は少し変化の兆しを感じたよな。
その塹江はスイッチヒッターのロハス ジュニアを1球で投ゴロ。3塁ランナーをくぎ付けに成功した。サンズはカウントが悪くなり申告敬遠で2死1,3塁。ここで打者は佐藤だよな。打てていないとはいえおっかねぇよな。
あくまで個人的な感想だけど、塹江が佐藤に投じた初球ね、アタクシはこれを見て塹江は抑えられると感じた。初球に投じたインハイの真っすぐに佐藤が反応した。この瞬間にアタクシは塹江の得意球スライダーで打ち取れると思った。1-1後の高めの真っすぐにも佐藤は反応して空振り。もう目付が高めに設定させることにこの時点で成功している。最後は4球目のスライダーを空振りさせて見事に火消し役を演じてくれた。この辺は野村を諦めた佐々岡監督の判断が功を奏したよな。
二人目の火消しはバード。セットアッパーのコルニエルがどうもおかしい。恐らくフォームの問題だと思うけど、コントロールが思ったところに行かないよな。2四球を出したところで佐々岡監督はすっぱりとコルニエルを諦めバードにスイッチ。この決断もよかったように思うねぇ。さて、ここで打者はロハス ジュニア。塹江の時もそうだったけど、この日3番に入ったロハス ジュニアが大事なところで結果が出なかった。この辺打線をいじってきた矢野監督の勘が今回はちょっと外れた。そんな感じだよな。バードはロハスジュニアをショートゴロゲッツーで2死3塁。続くサンズのあたりは非常に不運だったけど、内野安打になって3塁ランナーを還した。続く佐藤を三振に仕留め「大怪我」することなく切り抜けた。これで栗林にリードでつなげた。これよ、これ。みんなで必死につないでつないでね、つながりが大事なのは打線だけじゃない。リリーフだってそうなのよ。その場その場で最善の、いやできる限りのことをやって失点を最小限に食い止める。アタクシはこれが本当の「継投策」だと思う。そういう意味ではこのゲーム、佐々岡監督が動いたというのがね、一つの進歩というか考え方を変えてきているなぁ、そう感じたねぇ。
ケムナも頑張った!!失点を食い止めた若い中継ぎ陣には自信になる
9回を投げた栗林は圧巻だった。ランナーは出そうが絶対にホームを踏ませない。。心技体、非常に充実している投手だよな。とにかく1点のリードでいいから栗林につなごう。このゲームにアタクシは佐々岡監督の勝利に執着した継投策を始めてみたような気がしている。とてもうれしいのよ。ようやく…だけどな。
6,7,8回と確かに中継ぎ陣は失点を許した。どの場面も1点で済んだけど、これまでのカープだったら1点では済まなかった場面ばかりだったように思う。そこを積極的に動いて最小限に食い止めた。この食い止めた投手は非常に自信になったと思うねぇ。ケムナは5回から登板。回またぎだよな。先発が4回投げ切れなければ誰かがこれをやらなきゃならん。その役割をケムナが頑張ってやりぬいてくれた。6回は捕まりかけた。1点を失ってなおも1死1,2塁の場面でサンズ、佐藤と中軸が相手。ここからケムナが最後の力を振り絞った。サンズを3球三振、佐藤も三振に仕留めた。穏やかなケムナの顔が勝負師の顔になった。カッコよかったよな。このピンチをケムナは自分の力で切り抜けた。こういう経験をすれば自信がつく。少々のピンチでも動じなくなる。今後のケムナも楽しみになってきたよな。
重ねて言えば7回の森浦も1失点した。これは先頭にツーベースを打たれた時点でこのランナーは仕方ないと切り替えが早い段階でできていたように思う。何でも考え方一つで楽になったり苦しくなったりするもの。この辺のコントロールが森浦は上手くいったように思うねぇ。
一時は4点リードも追い詰められて1点差勝利。危なかった??いやいやいい勝ち方
ゲーム序盤は4点差をつけたものの終わってみれば7-6の1点差。薄氷を踏む思いだったカープファン同志も多かったかもしれん。もっと楽に勝ってよ!!とテレビに向かって愚痴った同志もいたかもしれん(笑)。でもアタクシはこの勝ち方は非常に強い勝ち方だったように思う。
これ阪神サイドの立場に立てばよくわかると思う。自軍の村上は5失点した。けど、相手の野村も同じように悪い。しかし、野村は2回3回と粘って無失点4回にようやく捕らえられた。捕らえかけたところで塹江が出てきた。中軸を抑えられて1点どまり。カープ、継投が早いと感じただろうねぇ。2イニングを投げたケムナも6回のピンチを中軸が連続三振で点が取れなかった。ケムナ、すげぇなと。1点差に追いつくも直後に林が再び引き離す2ラン。追いつけそうで追いつけない、追い越せない。矢野監督もこの林の2ランは効いたと思うよ。この追いつけそうで追いつかせないのも「強さ」なのよ。この野球をカープは林の一発や中継ぎ陣の踏ん張りで勝ちきった。いい勝ち方なのよ。
これで3連勝。投手も頑張っていい具合に一発が絡んでね、いい状態だと思う。ここまで来たら虎を3タテしてセリーグで存在感を出していきたいよな。
今日の先発はこれまた久しぶりの床田。相手は「いつもの」秋山だよな。この秋山を何とかしたいよな。ただ、ゲーム展開はカープの床田が昨日の野村のような投球をするような気がしている。恐らく5回持たない。そんな気がしている。となれば昨日同様継投で乗り切らなきゃいかん。勝ちパターンはこのカード連投している。佐々岡監督が掲げるリリーフ投手は3試合以上の連投はさせないという方針から行けば、栗林もコルニエルも今日は「休養日」となる。投手のやりくりが難しいよな。阪神のワンサイドかカープ打線が秋山を攻略すればベンチワークが勝利のポイントになるかもしれん。さぁどうやって佐々岡監督はやりくりするか??今から楽しみにしているよ。
コメント