「広島2-0巨人」(21日、マツダスタジアム) 広島の床田寛樹投手(26)がプロ5年目、通算55試合目でうれしいプロ初完封勝利を挙げた。125球の熱投。9回6安打9奪三振の堂々たる内容で巨人打線を圧倒し、チームの連敗を2で止めた。殻を破る白星を飾った左腕が、残り試合も勝ち星を積み重ねていく。
情報源: 広島・床田プロ初完封 「栗林がいる」九回志願125球 成長を実感
9月も下旬に差し掛かると日が暮れるのが早いよな。6月7月はナイトゲームでも開始時はかなりの日差しが降り注いでいたけど、最近は1回の表裏が終わるころにはすっかり暗くなっている。秋だねぇ。プロ野球のペナントレースも残り30試合を切ってきた。まだマジック点灯は両リーグともないようだけど、ここからは10試合単位で局面がだいぶ変わってくる。セ・リーグで言えば、上位3チームは最下位のカープに取りこぼすとなれば、かなり厳しい状況になる。前カードのヤクルトは得意のカープ相手に着実に白星を重ねた。優勝争いから脱落しそうな巨人はこのカープとの3連戦は3つ勝って首位阪神に食らいついていきたいところ。どうだろう??昨日のゲームも巨人の方にプレッシャーと言うかねぇ??硬さが感じられたよな。
床田、序盤のピンチを力勝負で切り抜ける
先発はカープが床田。中8日位空いたのかな??ちょっとこの登板間隔が気になった。巨人は山口。先発投手のコマ不足は相変わらずのようだねぇ。ゲーム前半はどちらかというと床田の方が押されていたような印象だった。ピンチを何度も迎えるも、最後は力勝負でフライに打ち取ったりゲッツーで巨人の攻撃を防げたよな。この辺、床田のメンタル面の成長と言うのを感じるよな。ピンチでも動じず低めに丁寧に投げているのが印象的だった。この日もやはり真っすぐね、球速も球の力も申し分なかった。困った時には勝負球で使えるというのが強みだよな。特にランナーを背負ってから高めの真っすぐを上手に使っていたように思う。特に巨人の主軸ね、坂本や岡本にも怖がらずにインハイにどんどん投げ込んできた。この辺を抑えたのがやはり勝因だったよな。
前回やられた小林にやり返した
ピンチにもかかわらず、巨人の主軸にバンバン真っ向勝負を挑めるのも、投球の生命線である真っすぐのキレ、スピード、球の力に床田は自信を持てているというのが本当に大きいと思う。打ち込まれている時の床田はやはり真っすぐに自信がなく、なかなか投げ込めないでいた。結局は変化球で誤魔化そうとするも、真っすぐがないので見極められてしまう。カウントを悪くしてストライクを取りに行く球を痛打されるケースが多かった。ファームから上がって来てからの床田はこうした顔を見せることが無くなった。多くのカープファン同志が、その「成長」を感じただろうねぇ。
その自信が芽生えた床田は前回痛い一発を浴びた小林に対して「絶対に打たせない」という気持ちを感じ取ることができた。「やられたらやり返す」という負けん気と言うかね、意地のようなもを小林に対してはぶつけていたように感じた。特に完封を決める最後の打者が小林だったけど、絶対に「三振」で締めるつもりで投げていたように思う。あえて3球勝負でいったのもリベンジの仕上げの気持ちが込められていたように思う。こういうね、やられた相手には絶対に打たれたくないという気持ちを球に込められる投手ってのはそんなにいない。床田はそれを意識して気持ちの入った球を投げ、そしてリベンジを果たした。こういう部分にね、アタクシは成長を感じたねぇ。小林を三振に打ち取って完封。ホッとした表情の床田に歩み寄る會澤の表情が印象的だった。会心の笑みというかねぇ。やはり完封と言うのは捕手もうれしいものだよな。
上本のスーパープレーは「助演男優賞」もの
完封劇の裏には必ずと言っていいほど、守備のスーパープレーが生まれる。このゲームでも完封のかかる9回に1死1塁からハイネマンの打球をセンターの上本がダイビングキャッチ。床田を助けたよな。この回は先頭打者のウィラーの打球を小園がトンネル。非常にイヤな展開になった。中田翔が初球を簡単に打ちあげてくれたおかげで助かった部分はあったけど、続くハイネマンの打球は「あきらめて」ヒットにしてもいいような打球だった。むしろダイビングキャッチを試みて万が一後逸した時のリスクを考えたら、やっちゃいけない場面だったかもしれん。余程の自信がない限りできないプレーだよな。上本だって外野は本職じゃないし、打球もライナーでセンターの正面だから距離感をつかむのも難しい。この回からセンターを守らせていたベンチのファインプレーだよな。だって、野間だったら…!?いやいや、言わんでおこう(笑)
佐々岡監督の親心采配が今回は「吉」と出た
このゲームは9連戦の4ゲーム目なんだけど、この前の3ゲームでは白星なし。佐々岡監督の選手起用についてアタクシも疑問を投げかけた「情」を勝負に持ち込んでしまったら白星は逃げる。佐々岡監督の頭の中にあった「2-0」で勝つというこだわりが迷走のきっかけ??。このゲームでも無失点で好投を続けた床田の交代をどこでやるのか??このゲームのひとつのポイントだったように思う。アタクシはTwitterで9回は栗林でとツイート。しかし9回のマウンドには床田が上がった。当然無失点で来ているわけだから続投というのもあるけど、佐々岡監督は栗林の新人王獲得のアシストの為にセーブのつく場面では栗林を使うことを明言していただけにこの続投は少々驚いた。なんでも続投の決め手は床田の志願だったようだねぇ。まぁ目を見て決めたというから言葉を交わしたわけではないんだろうけど、投手出身の佐々岡監督ならでは判断だよな。この辺はこれまで裏目に出た「親心采配」がいい方に転がったと言っていいだろうねぇ。
ただ、先頭打者を出したら床田の完封よりはチームの勝利を優先すべき、とも思った。そういう頭でみていた9回表は小園エラーと言うイヤなランナーの出し方だった。これが四球や長打ならスパッと栗林にスイッチできただろうけど、エラーね、これ床田は何にも悪くないわけだから、これで交代と言うのはなかなか佐々岡監督でも言いづらいだろう。ひょっとしたら??少しイヤな予感もした。佐々岡監督の勝負勘の悪さね、これが顔を出しそうな、そんな予感がしたんだよな。
しかしこれを中田翔が助けてくれた。初球を簡単に打ちあげてアウトを一つくれた。これが大きかったように思うねぇ。この辺はやはりパ・リーグ畑で育った選手だなぁと思ったねぇ。セ・リーグ畑ではこの場面はじっくり見てくるよな。これ中田翔以外の打者ならピンチが拡大していた恐れは十分にあった。ランナーを貯めて栗林をようやく出しても時すでに遅しといったシナリオを想像するのはこれまでの佐々岡監督の采配からすれば簡単なことだよな。
この中田翔の初球打ちと上本のビッグプレーでランナーがいることも忘れることができた。小園のエラーを気にすることも無くなったと言えるだろう。そういったラッキーな部分もあって床田は完封できた。今回に限って言えば佐々岡監督の親心采配が吉と出たよな。
佐々岡監督は育成球団のカープで育った。選手の成長には「経験」は欠かせないものだというのが持論なんだろう。だからこれまでも「切り抜けろ」とピンチの場面でも投手交代に踏み切らなかった。結果、傷口が大きくなったり、ゲームをひっくり返されたりと言うのを繰り返してきたよな。「投手交代が遅い」のはまさにここから来るものだよな。今回も床田を9回のマウンドに送ったのは完封、完投の経験は床田にとって大きなプラスになると考えていたから。これ、勝負に徹する監督なら9回は栗林で行くだろう。この佐々岡監督の決断のお陰で床田はこれまでにない経験をすることができた。今回ばかりは佐々岡采配がズバリ決まったとうことだろう。
それでもやはり点が取れないカープ打線
2-0のスコアを見れば床田と山口の投手戦のように見えるけど、山口は四球も多かったしもっと点が入ってもおかしくない内容だったよな。この辺は点が取れないのは相変わらずといった感じだし、ベンチの作戦も「??」というのがあって山口を助けたように思う。
例えば初回、野間のストレートの四球の後に小園に送りバントでアウトを一つあげる采配ね、結局これが失敗で山口の立ち上がりを助けたように思うし、4回はツーアウトから坂倉がこれもストレートの四球を選んだ直後坂倉を走らせて盗塁失敗。なんだろうねぇ??ストレートの四球と言うのは投手はイヤなもの。足元見てじっくり攻めることも大事だよな。ところがこちらが勝手に動いて山口を助けてしまった結果になったよな。この辺ベンチも点がとれないことにかなりもがいている様子が見て取れるよな。
誠也、坂倉のタイムリーで山口をKOしたわけだけど、チャンス継続で畳みかけたかった。しかし高梨に完全に抑え込まれてしまったよな。カープは昨季からだけど、この高梨を全く打てていない。この辺の苦手投手の多さも克服していかなきゃいかん課題だよな。
これで連敗が止まった。本当にこの連敗癖と言うは何とかならんかなぁと。これでチームのムードも上がってくれればいいんだけどな。巨人も最下位のカープ戦の初戦を落としたのは痛いよな。今日は何としてでも勝ちに来るだろうねぇ。まぁカープは失うものは何もないからな。せめて上位いじめをする姿位はファンに見せてもバチは当たらんだろう。何とか連勝したいよな。
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